眠れない夜は俺たちに任せろ！特撮至極のバラード特集【出口博之のロック特撮】

こんにちは、白ポロ＋眼鏡でおなじみのMONOBRIGHT、ベースの出口です。

冷え込み厳しい夜が続いておりますが、読者諸兄姉の皆様は、夜中、身も心も寒くなってしまって人恋しくなったり、寂寥感を感じていませんか？　今回はそんな長い夜に聞きたい、特撮珠玉のバラードをお届け致します。

特撮曲を聴いて優しさに包まれながら、寂しさを和らげましょう。この歌で眠れ！

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■大切な人が遠くに行ってしまったときは、星空を見上げてみよう

特撮曲と言えば、早いテンポの楽曲に前向きなアツい歌詞が乗っている印象が強いと思いますが、それはOP曲の特徴です。特撮の歴史を見てみると、特に1980年代あたりまでのED曲にバラードの隠れた名曲が多く存在します。

戦う戦士の背中の大きさや、果てしない優しさ、そして戦う者の孤独を表現している所がOP曲とはひと味違った深みを与えています。

その魅力が端的に表現されている曲が「星空のメッセージ / 宇宙刑事ギャバンED 歌：串田アキラ」です。悲しみに暮れた時、見上げた星空の先にいる大切な人を思いながら「立ち止まるな　弱音を吐くな　夢をあきらめるな」と、優しくも心を奮い立たせてくれるメッセージを感じます。

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■優しき男の旅はいつも孤独。それでも進まなければならない時は

果てしなく続く悪との戦いは、目的地が遥かに遠い果てしない旅路にも似ています。「男はひとり道をゆく / 怪傑ズバットED 歌：水木一郎」と「誓いのバラード / 東映版スパイダーマンED 歌：ヒデ夕樹」の2曲は、どちらも孤独に打ちひしがれた夜にはとても心強く響きます。

怪傑ズバットと東映版スパイダーマンのあらすじには「身内、親友を敵に殺され、ひとり孤独に戦う」という共通点があります。その孤独を振り払うかのように戦い続ける姿を歌ったこの2曲に、私達は勇気づけられるのです。

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■頑張りすぎた時は無理せず休養。この曲で眠れ

毎日遅くまで働き詰めで無理をしていませんか？ちょっと無理しすぎたなー、と思った方は「眠れマッハバロン / マッハバロン ED 歌：すぎうらよしひろ」を聴きましょう。「マッハバロン眠れ眠れ」の歌いだしから、「たたかう機械でなくしてあげたい」という結びの歌詞まで、戦いの激しさと戦いの先にある安息を歌っています。

ちなみに、作詞は阿久悠先生、作曲は井上忠夫（大輔）先生。懸命なる読者諸兄姉はピンとくると思いますが、劇場版機動戦士ガンダムの「哀・戦士」を作ったコンビが手がけた曲なので、愛と哀愁が詰まった表現技法は舌筆に尽くし難いです。

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■何かに迷ったり立ち止まってしまったときは、己の鼓動を信じよう

困難に立ち向かう時は心が折れそうになり、時には自分が信じられなくなる事もあります。そんな時は「少年よ / 仮面ライダー響鬼 歌：布施明」で決まりです。

仮面ライダー響鬼の劇中における、主人公と少年の関係性がモチーフにされていますが「自分らしさを見つけろ」というメッセージは普遍的であり、布施明氏の勇壮な歌唱も相まって熱く心を動かされます。

サビの「Hit the beat!　Keep your beat!」が、歌い回しにより「ヒビキ ユア ビート」に聴こえるのも、心憎い演出です。どちらも「己の鼓動を絶やさず打ち続けろ」、という優しさと厳しさが同居したメッセージ。自分を信じろ、それが君の、僕の鼓動＝響き、なのです。

いかがだったでしょうか？

最近の特撮のエンディング曲は軽快なテンポの楽曲が多い傾向にあります。それはそれで大好きなのですが、歌詞の内容が実生活での自分に重ねる事ができる落ち着いたバラードも、なかなか味わい深いものです。思い悩む夜は無理に考えず、特撮バラードを聴いて優しさに包まれましょう。

（文／MONOBRIGHT・出口博之）