【海老特化スープがうまい】変わりゆく東京の台所・築地に「魚介ラーメンの進化形」を追う!

2015/02/21 12:00

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東京、築地は、言わずと知れた「江戸の台所」である。水産物市場を中心として、鰹節や海苔といった加工食品や、玉子焼きや佃煮などの江戸の味、調理道具までを購入することができる。

また、築地は素材だけでなく、グルメスポットとしてもレベルが高い。仕入れに集う料理の専門家たちの舌を満足させる味が求められるのだから、当然だ。新鮮な魚介類を基本とし、寿司や洋食、煮込みなどを売りにする名店が、場内・場外にはズラリと並ぶ。

もちろん、手軽に腹を満たせるラーメン店も人気だ。しらべぇ編集部でも、以前、場外市場の有名店『井上』を取り上げた

築地には、『井上』に代表されるような「昔ながらのラーメン」が多いが、今回は、築地ならではの進化を遂げた店を紹介したい。同じ築地場外にある、『築地 えび金』がそれだ。

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店名のとおり、エビをテーマにしたラーメンである。築地場外市場を抜けた、波除稲荷神社の目の前に、赤い看板を出しており、看板の赤さが入店前からエビをイメージさせる。

店に入ると、エビの香りが店中に立ち込めている。エビ好き、甲殻類好きは、この時点でノックアウトされることだろう。 一杯に、甘エビをなんと50尾分も使用しているというスープは、甘エビの頭や殻を長時間煮込み、溶け出すミソや殻からの出汁が凝縮している。

ミソ由来の深い黒さが特徴で、エビの香ばしさの奥に深い甘みがやってくる。 甲殻類由来のスープは昨今さほど珍しくなくなったが、この店は更にこだわりをみせる。細身の歯切れよい自家製麺は、出汁を取ったあとのエビガラを細かく粉砕し、えび粉として練り込んでいる

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麺をすすり、噛みしめると、口当たりの良さも相まって、香ばしさがやってくる。この麺とスープ、まさに、エビをバリバリとまるごと食べているかのような錯覚すら憶えてしまうのだ。

チャーシューは鶏チャーシュー。普通の豚チャーシューでは、エビの味や香りとケンカをしてしまうことだろう。この辺りにも、エビを大事にしている作り手の姿勢が伺えるというものだろう。

和食だけでなく、最近はイタリアンの人気店が登場したりもする、築地。そこでは、ラーメンも独自の進化を遂げていた。

移転騒ぎが取りざたされ、いつかこの地の喧騒も失われるのか、と思うと寂しさも感ずる。東京の台所、という文化を持ちつつ、いつまでも賑やかな雰囲気が続くことを願いたい。


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■サイドメニューも「えび系」だ

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■「まかない海老カレー」は独特の甘み

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【築地 えび金】
東京都中央区築地6-23-5
月曜日〜金曜日 10:00〜14:00 17:00〜22:00 土曜日 6:00〜15:00

(取材・文/しらべぇラーメン取材班・ドラゴン=サン

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