【沖縄のナゾ】あの首里城のほとんどは世界遺産ではなかった ではどこに?
沖縄で人気の観光スポットといえば、首里城が必ず挙げられます。首里城跡は、2000年に琉球王国のグスク及び関連遺産群の1つとして、世界遺産ととして登録されました。当時は日本では11番目の世界遺産登録であり、国内外から注目を浴びました。
しかし、本や映像でよく見るあのメインの建物は、実は世界遺産ではないことは、皆さんご存知でしょうか? では、世界遺産の「首里城跡」とはいったい何のことなのでしょうか!? 実際に行って城内を周りながら探してみました。
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■首里城の正殿
首里城の正殿は、琉球時代の最大級の木造建造物です。王様が住む王城として造られた豪華な建物ですが、これは世界遺産ではありません。
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■首里城の北殿
首里城の北殿では、王府の行政施設として役人たちが働いていました。2000年には、主要国首脳会議、通称「沖縄サミット」の夕食会がここで開かれるほどの重要な場所ですが、これも世界遺産ではありません。
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■首里城の守礼門
西暦2000年の記念に発行された2000円札の絵柄として描かれているほどの由緒正しい門ですが、なんとこれも世界遺産ではありません。
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■世界遺産とは何だったのか
首里城のガイドの方にお話しをお伺いしたところ、これらすべては1度焼失などしてその後復元されたものであるため、世界遺産には該当しないとのこと。
「ほんとに世界遺産なんてあるんですか…?」と訝しく思っている表情が伝わったのか、ガイドの方から「首里城の本殿を進んでいくとありますよ」という一言。 「ついに世界遺産と対面…」筆者はドキドキしながら首里城内に進んでいくと、2階本殿に、床がガラス張りになっていて下を覗きこむことができる場所がありました。
筆者も覗きこんでみました。
「うーむ、これが世界遺産か…」横にいた観光客がつぶやいているのが聞こえました。「え!? これ? どこにあるの?」
どうやら、世界遺産の「首里城跡」とは、戦争でも破壊されることなく今も残っている遺構のことを指すそう。触ることはもちろん、ガラス越しにしか見ることができない貴重なものなのです。一度ご自分の目で確かめてみてはいかがでしょう。悠久の歴史にしみじみとした気持ちになるでしょう。
(取材・文/しらべぇ沖縄支部・水澤陽介)