【人間やめますか?スマホやめますか?】理由なくスマホ開く自分に憤り覚えませんか?
■あるOLの生活
仕事を終え、駅に向かう高田明美さん(仮名・29才・女性・事務職)。スマートフォンに差し込んだイヤホンを耳にセットして音楽アプリを再生します。流れてきたのは90年代J-pop。軽快に歩きながら駅のホームに到着したところ、自分が乗る予定の急行電車が来るまでには10分以上の待ち時間があることがわかりました。
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■スキマ時間に入り込むスマホたち
高田さんは、現在簿記の資格を取るべく猛勉強中。バッグのなかには常に簿記の問題集が入っています。電車の待ち時間などスキマ時間を有効活用できるよう、コンパクトサイズの問題集をあえて選びました。
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■過去のアルバムを何気なく眺めて過ぎ去る時間
ところが、彼女が次にとった行動は意外なものでした。スマホを開き、インターネットのブラウザアプリを立ち上げます。昨夜寝る前に何気なく見ていたサイトを再度開き、リンクをたどって芸能人のゴシップ記事が並ぶニュースサイトをざっと眺めます。
電車に乗ると、ブラウザを閉じた彼女。いよいよ勉強するかと思えば、今度は写真アルバムのアプリを開き、過去に自分が撮り貯めた旅行や猫の写真をぼんやり眺めます。
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■理由なきスマホいじりですべての時間が占められる
そうこうするうちに、電車は自宅最寄り駅へと到着。ついに彼女はスキマ時間を活用することなく家路についたのです。
高田さんは自宅に到着した瞬間、自らの行動に憤りを感じます。「ああ、また理由もなくスマホをダラダラいじって時間を過ごしてしまった…」。
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■20代は5人に1人が「またスマホ開いちゃった…」と後悔
高田さんのような「理由なきスマホいじり後の後悔」は決して珍しいものではありません。男女823人を対象にしたアンケート調査によると、「理由もなくスマホの画面を開いた時に、自分に憤りを感じたことがある」と答えた人は13.6%。ところがこの数値、世代間で大きな開きがあり、20代では20.9%、60代以上では1.2%と興味深い結果となっています。
■理由なきスマホいじりの正体とは
先日、信州大学の学長が入学式における新入生向けのあいさつの場でスマートフォンに依存する若者の姿に対し、批判的な立場を取るスピーチを展開しました。
高田さんのように、スマホいじりがやめたいのにやめられない人にとっては信州大学長の言葉は耳が痛い話かもしれません。
しかし、今や若者にとってはリアルの人間関係の延長線上にSNSなどのサイバー空間が広がっており、「現実」と「ネット」は明確に区分できるものではありません。また、依存とは「やめたいのにやめられない」もの。そのため、無理矢理スマホから当人を引き剥がしてもその反動として思わぬ問題が発生する可能性は否定できないでしょう。
■スマホ離脱ではなくスマホ共存を
理由もなくスマホを開いてしまう人の中には、多かれ少なかれ自らがスマホ依存に陥っていることを自覚している人がいます。そのような場合、近年流行のデジタルデトックスのように、無理のない範囲でスマートフォンから距離をとり、スマホから離脱するのではなく共存する道を探ることが肝要かもしれません。
(文/しらべぇ編集部)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年3月20日~2015年3月23日
対象:全国20代~60代男女823名