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【法律コラム】6割の人が我慢してる…?多発する「隣人」トラブルの対処法

コラム

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春は「出会い」と「別れ」の季節ですね。みなさんの中にも引越しをして、新居での生活を始めた方も多いことと思います。また、大学進学や就職の関係で、この春から一人暮らしを始められた方も、そろそろ新居での生活に慣れ始めたころではないでしょうか。

特に学生の方々は、新しく出来た友人や彼氏さん・彼女さんを自分の家に呼んで、ワイワイするのが楽しくてしょうがないという方も決して少なくないでしょう。

ところで、マンションやアパートで生活する場合、多くの場合、上下階や同じ階に「お隣りさん」が生活しています。ご近所同士仲良く付き合うことができるのが理想ですが、ときにお隣りさん同士が深刻なトラブルを引き起こしてしまうケースもありますよね。

つい先日も、隣人同士のトラブルから殺害事件に発展してしまったという悲しいニュースがあったばかり。そこで、今回は、よく問題となる「隣人トラブル」のケースをご紹介するとともに、法的な観点から「隣人トラブル」について解説していきます。

 

■よくある「隣人トラブル」ってどんなケース?

よくあるトラブルのケースとしては、マンション等の共用となるスペースや、他人の部屋の玄関ドア周囲に、自分の私物やごみを放置したままにするケース。

また、ごみの放置と関連性がある場合もありますが、ペットを飼育している場合に自身の居住スペースから「異臭」を発生させ、隣人の生活に悪影響を及ぼしてしまう場合もありますね。

そして、「隣人トラブル」として一番多いケースは、やはり「騒音」にまつわるトラブルではないでしょうか。もちろん「騒音」と一口にいってもいろんな音があるわけですが・・・

そこでマインドソナーを使って聞いてみました。

Q.あなたは、隣人の騒音に「イラッ」としたことがありますか?

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トラブルとなるのを避けて、割と我慢してしまっている方も多いのですが、やはりイラッとしたことがある方、決して少なくないようですね。筆者である私も壁が薄い家で暮らしていた時には、大変悲惨でした(笑)。

今回は、隣人トラブルのなかでも、特に「騒音」の問題にスポットを当て、法的な解決方法をみていきたいと思います。

 

■こんなケースに心あたりありませんか?

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生活に関する音というのは実にさまざまなものがあります。子どもが走り回っている足音が気になることもあれば、テレビやオーディオ、ギターやベースなどの楽器の演奏音が大音量だったりした場合にその音が気になることもあるのでは。

ほかにも、ペットの犬の鳴き声がうるさいとか、大声でドンチャン騒ぎする人や大声で騒いだりする人や、性交渉中の声が漏れてきてしまうとか、洗濯機が回っているときの音が気になるというケースもあります。

みなさまの中にも「ちょっとその話は耳が痛い」なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも実際、隣人が発生させる騒音に「もう耐えられない」っていうケースではどうしたら良いのでしょうか。

 

■まずは管理会社や大家さんへ相談。警察が登場するケースもある

隣人の騒音に困っている方の多くは、まず大家さんや管理会社に相談し、騒音を発生させている人に対して注意をしてもらうという手段をとっているのではないでしょうか。

マンションの賃貸借契約をしている場合などで、居住者が再三の注意にも耳を傾けず騒音を出し続けるような悪質なケースでは、居住者の賃貸借契約上の義務違反を理由として、大家さんから賃貸借契約を解除される場合もあります。

また、注意を無視し続ける隣人に対しては、警察が動くケースもあります。警察官による注意で、以後騒音が収まればまだよいのかもしれませんが、もし収まらないような場合には、自治体の条例(迷惑防止条例など)に違反するとして、逮捕されたケースも過去にあります。

 

■「もう我慢の限界…」 騒音に対する損害賠償とは

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©iStock.com/Ljupco

「もう我慢の限界」、憤りと怒りがMAXになってしまったあなた。隣人との騒音トラブルがいよいよ裁判に発展したとしましょう。この場合、損害賠償って簡単に認められるのでしょうか。

騒音の差し止めや騒音に対する損害賠償を求めるためには、隣人の騒音発生行為が民法上の不法行為と認められる必要があります。

具体的には、

「社会共同生活を営む上で一般通常人ならば当然受忍すべき限度を超えた侵害を被ったときに侵害行為は違法性を帯び不法行為責任を負う」

とされています。

裁判では、環境省が維持することが望ましい目標として定めた「環境基準」が参考にされることがあります。地域ごとに基準が異なりますが、昼間は50~60デシベル、夜間は40~50デシベルが基準となっています。

あくまで目安であり、これを超えたからといって必ずしも損害賠償請求が認められるわけではありませんが、どうしても隣人の騒音が許せなければ騒音の測定機械を借りて測ってみるのも一つの手かもしれませんね。

一方、「それくらいは多くの人は我慢できる」と判断されてしまうようなレベルではダメで、本当に「我慢の限界」というレベルなのかどうかが重要なポイントなのです。

ですから、本当に些細な音に対して、「むしゃくしゃしていたから」なんて理由で「我慢できない」と難癖つけたりなんて絶対にしないように。

自分さえよければ、という感覚が、「隣人トラブル」の火種になるケースがほとんど。お隣さんたちにも大切な生活があることを忘れないでくださいね。

 

・合わせて読みたい→【法律コラム】「コマネチ!」で200万円?「肖像権」が問題になるケースとは

(文/弁護士・佐藤大和

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