話題の芸人「厚切りジェイソン」から見えたネーミングの秘術【黒田勇樹の妄想的語源しらべぇ】

2015/04/23 19:00

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改めまして、ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。こんにちは。

このコラムでは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べ、妄想をふくらませていこうと思います。

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※画像はスクリーンショットです。

TVで、最近人気のお笑い芸人「厚切りジェイソン」さんの特集を見ていて、非常にハッとさせられる発言がありました。彼はアメリカ人で、IT企業の役員でもあるという異色の経歴を持つ新人芸人さんなのですが、自身の芸名を決めた理由のひとつについて、こう言っていたのです。

「厚切りベーコンを見るたびに思い出してもらえるから」

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Photo by Jun OHWADA

厚切りベーコンといえば、最近居酒屋さんやバーなどで、よく見かけるようになった流行りの人気メニューですよね。SEOやPPCとも似たような効果を実社会に持ち込む。実にIT企業の役員さんらしい着眼点というか、柔軟で面白い発想です。

考えてみると、筆者も「ハイパーメディアフリーター」と名乗ってみたり、劇団「サーティワンアイスクリーマーズ」を結成してみたり、もはや「ナニ」とは言いませんが、「何かに似ている」「どこかで聞いたことのある」響きのネーミングを、多用しています。

名づける際には全く意識していなかったのですが、広く定着し、皆様に親しんで頂いている背景には、この様な効果があったのかもしれません。


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■「鳥貴族」と「鳥二郎」

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Photo by naka hide

今、話題のニュースですね。

名前だけではなく、店の看板やロゴ、立地等も含めての「模倣」だという裁判が行われているようですが、「厚切りジェイソン」が「厚切りベーコン」に、「ハイパーメディアフリーター」が「ハイパーメディアクリエイター」に訴えられるということはあるのでしょうか?少なくとも今のところは、訴えを起こされる気配はありません。


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■パクりとパロディの境目。

「鳥○○」裁判では、「利益を侵害しているかどうか」が大きな争点となっているようです。

ここに、パクりとパロディの境目があるのではないでしょうか?厚切りジェイソンがベーコンの利益を侵害することは、全く無いでしょうし、今のところハイパーメディアフリーターがクリエイターの利益を侵害する可能性はありませんし、するつもりもありません。

何事も銭金の話に落ち着くのは、少し悲しいことではありますが、最近話題のネーミングからみた、パクリとパロディについての考察でした。

(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹)

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