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【法律コラム】拾った人へのお礼は義務だった!? 実はシビアな「落し物」のあれこれ…

コラム

しらべぇ0426落し物01©iStock.com/kumakuma1216

先月、ゴミの中から1000万円が見つかったことがニュースになりました。驚きですね、1000万円ですよ!? ゴミの中から見つかったということは、下手をしたら、そのまま焼却されてしまったかもしれなかったということですよね。考えるだけでも恐ろしい!

もし筆者が1000万円なくしたら、「あれもこれも買えたのに!」と、絶望です。。発見した集積施設の方は大ファインプレーですね(笑)。

そんなわけで今回は、法的な観点から、落とし物について解説していきたいと思います。

では、まず下記の調査を20~60代の男女549名に実施してみました。

 

 Q.あなたが今まで落とした物の最高額はいくらでしたか?

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1%ですが、50万円以上の方もいらっしゃるんですね・・・。

男女比にあまり差はなかったのですが、データを見ると「50万円以上」だけ1:2で女性の方が多かったのです。なぜそうなったのかは分かりませんが(苦笑)。

また、「私は仕事ができる方だ」「私はモテる方だ」「私は平均より頭がいい方だ」という方は、そうではないという方に比べ被害額が大きい傾向にありました。

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元々の所持金の平均が高いのか、自信が過信につながっているのかは分かりませんが、心当たりのおありの方は気を付けましょうね(汗)。

さらに、年代別にみると、20代では「物を落としたことはない」30.2%でしたが、50代になると10.8%に。長く生きればやはりその分物を落とす経験も増えるようで、長い人生、多くの人は落とし物から逃れられないようです。

 

■物を落とした!さてどうする!?

しらべぇ0416落し物画像はスクリーンショットです

路上で落とした場合には、まずは警察に遺失届を提出して下さいね。電車やお店のなかで落とした場合には、これらの施設に問い合わせる方が早いことが多いでしょう。

鉄道会社や店舗など多くの落とし物を取り扱う業者は、落とし物があるたびに警察へ落とし物を持っていくことなく、各自保管している場合もあります。

また、意外と知られていませんが、落とし物の情報は各都道府県警察署のホームページなどで検索できますので、こちらもチェックしましょう!

その他、忘れてはいけないのが、カードを落とした場合。すぐに銀行等に連絡して使用停止の手続きをしてください!

 

■意外に短い!落とし物の保管期間と売却処分

落とし物の保管期間は3か月です。平成18年の遺失物法改正により、6か月から3か月へと短くなりました。結構シビアです(苦笑)。

さらに厳しいことに、傘、手袋やマフラーのような衣類等の場合、2週間以内に落とし主が見つからなければ「売却処分」されることもあります。

厳しい!! 必ず売却されるわけではありませんが、手編みの手袋をなくしたというような場合、すぐに動かないと残酷な結末を迎えやすいということになります(涙)。

 

■お礼は「1割」ではない?

しらべぇ0428落し物2©iStock.com/RomoloTavani

落とし物を拾ったら1割のお礼をもらえるという話を聞いたことがある人は多いと思います。法的には遺失物法28条1項に定めがあり、落とし物の返還を受ける場合、拾い主に対して5~20%のお金(報労金)を支払うことになっています。

また、なんと「落とし物の保管費用」などについても支払う必要があります。

現実には報労金を請求されない場合も多いですが、それはあくまで拾い主の好意であって、法的には報労金を支払う「義務」があるのです。

 

■落とし主が見つからなかったときは・・・

3か月経っても落とし主が判明しない場合、落とし物は拾い主が所有権を取得します。つまり、拾い主の物になるということですね。

そして、拾い主が落とし物の所有権を放棄した場合は、都道府県や鉄道会社などの所有物となります。

ただし、携帯電話やカードのように個人情報の詰まったものは、落とし主が見つからないからと言って他の誰かに渡すわけにもいきませんので、廃棄処分となります。まぁ、そりゃそうですよね(苦笑)。

「廃棄とは乱暴な(怒)。都道府県の持ち物にして引き続き保管してくれてもいいのに!」と思った方もいるかと思いますが、保管費用(←税金ですよ!)がかさみますし、仕方ないのでしょうね。

また、拳銃のように所持自体が禁止されている物は、誰にも返されず国の物になります。

 

■最後に注意点

拾った物をネコババすることは、「占有離脱物横領罪」という立派な犯罪です! 見つけたときに「ラッキー」と思うかもしれませんが、拾った物の持ち主にとっては、疲れと戦いながらやっと稼いだ大事なお金だったり、思い出の詰まったプライスレスな宝物だったりするのです。

物を拾ったときは、持ち主のそんな想いを思い出して、警察や駅に届け出てくださいね。

・合わせて読みたい→ピンポンダッシュも実は犯罪? 定番「イタズラ」の境界線【法律コラム】

(文/弁護士・佐藤大和

qzoo【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2015年4月17日~2015年4月20日
対象:全国20代~60代男女549名

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