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【法律コラム】買うときの参考にしたい「化粧品広告」のグレーゾーン

コラム

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だいぶ暖かくなってきた今日この頃。夏本番に向けて、「痩せなきゃ」とか「引き締まった体にしたい」と思い始めている方も多いのでは。

また、この時期くらいになると、紫外線を気にされる方もかなり多くなってくる頃と思います。筆者も外に出て、いろんな方とお会いする機会が多いので、紫外線対策など、スキンケアは怠らないようにしています(笑)。

さてさて、「引き締まった体を手に入れたい」とか、「美肌でいたい」というような、美や健康に関する願望や欲求は、意識する部分や程度に差はあれ、多くの方が持っているのではないかと思います。

芸能人などが登場する、健康食品や化粧品のテレビCMやインターネットの広告などをみて、「これ、良いかも」ってついつい衝動買いしてしまう気持ちは、よーくわかります。

そこで、まずはこんな質問から。

Q.化粧品や健康食品を買ったはいいけど「失敗だったな」と思った経験はありますか?

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むむむ。せっかく買った商品が「タンスの肥やし」ならぬ「化粧棚の肥やし」になってしまっているとしたらもったいない。

「失敗だったな」と思った理由が、ただ単に「続けられなかっただけ」だったらまだよいのですが、使用して何らかの健康被害が出てしまったりしたら大変なこと。

今回は、

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:医薬品医療機器等法)」

※以前は「薬事法」と題されていましたが、平成26年改正により題名が変更しました。

という法律などから、みなさまの日常に欠かせない「化粧品」のことを解説していきたいと思います。「失敗しない化粧品選び」の一助になるかどうかは、あなた次第?

 

■意外と知らない?法律上の「化粧品」の定義

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化粧品を日常的に使用している方はたくさんいますよね。

しかし、「『化粧品』の法律上の定義を知っていますか?」という質問をして正確に答えられる方はどれだけいらっしゃるでしょうか。お仕事の関係で知識がある方などを除けば、それほど多くはないはず。

「化粧品」については、医薬品医療機器等法(旧薬事法)の2条3項で、以下のように定められています。

「『化粧品』とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの

使用する自分自身の魅力を引き出すことができるもの「化粧品」と呼ぶことができるんですね。

もちろん、あくまで法律上の話ではあるのですが、筆者は法律の専門家なので、良かれと思って使い始めた商品を使ってみてあまり効果が感じられないと、「これは化粧品と呼びたくない」って心の中で呟いてしまいます・・・職業病ですね(笑)。

 

■シワ改善効果の説明が違反しているケースも・・・

数年前、ある会社の「抗シワ効果」を標榜する化粧品の表示が、景品表示法に違反すると認められ、消費者庁から、今後同様の表示を行わないようにするなどの措置命令が会社に対して出ました。

このケースでは、化粧品の表示について、その表示を裏付ける合理的根拠が示すことができず、景品表示法が規制している「優良誤認」に該当すると判断されました。

アンチエイジングの化粧品選びも、安易に表示に飛びつくのではなく、「本当にその効果が得られるのだろうか」と、考えてから購入したほうが良いでしょう。

 

■ついつい信頼しがち。「白衣」で登場する人物

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医薬品などの広告が虚偽広告や誇大広告になることを防止するために、厚生労働省医薬食品局長から出される「医薬品等適正広告基準」をみると、

「医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所その他医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告は行わないものとする」

とあります。

これを受けて「日本化粧品工業連合会」が発行している「化粧品等の適正広告ガイドライン」によれば、

医師等のスタイル(白衣等)の人が、化粧品等の広告中に登場すること自体は直ちに医薬関係者の推せんに該当するわけではない」

と、あり、その内容が事実であっても、「公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告表現」は原則行わないこととしています。

何となくそれらしい身なりで登場する人物への警戒感を持ってみることも、衝動買いを抑制するためには重要かもしれません。

 

■おわりに

「化粧品」だけとは限りませんが、日常的に使うものだからこそ、美容と健康のためにも、しっかりとした知識をもって、商品を選べるようになりたいですね。

(文/弁護士・佐藤大和

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