「感想要求」やめてください!友達からCDを借りる時に重荷に感じる人は〇%
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「このアルバム、すごくいいんだよ! 貸すから聞いてみて!」
音楽や文学、映画などジャンルを問わず、素晴らしい作品に出会った時、「親しい人にもこの感動を感じてもらいたい」と思うのは自然なことです。しかし、そう思って本やCD、DVDを友達に貸す行為が、実は相手からは嫌がられているかもしれない。そんな調査結果が明らかになりました。
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■〇〇だからイヤなんです!
しらべぇ編集部では、次のようなアンケートを実施。
Q. 本やCDを借りると、返すときに感想を言わなければならない気がしてイヤだ
約7人に1人が、「返すときに感想を言わなければならない」雰囲気を重荷に感じていることが判明しました。特に20代が最も高く、20.8%と5人に1人以上が「感想要求」にプレッシャーを感じている結果に。
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■「目利き力の確認行為」はNG!
なぜ借りることを嫌だと感じてしまうのでしょうか。10代のころからずっとそのプレッシャーを感じているという、IT関連会社勤務の吉岡さん(仮名・30代男性)に話を聞きました。
-いつからそう感じるようになったのですか?
中学生のころからです。当時はCDの全盛期でしたが、中学生にとっては高価な買い物だったので、教室内でよく貸し借りが行われていました。
仲のよかったクラスメイトが「これ絶対いいから聴いて!」といってB’zのアルバムをなかば強引に貸してきたのですが、それほど好きになれず、返すときにそのことをやんわりと伝えたところ、相手がものすごく不機嫌になってしまい、その後の関係悪化にまでつながってしまいました。
-それによって「もう借りたくない」と思うようになったのですか?
本当は借りたいと今でも思っています。自分が知らない素晴らしい作品に出会える可能性もあるわけですから。でも、「感想を聞かれるリスク」を考えてしまうと、気持よく借りることができないんですよね。
もし本当にいいと思ったとしても、「よかったよ」としか言えないことも気になってしまいます。そんな風にしか表現できない自分の語彙の少なさも情けないのですが。
-それで借りることをやめたのですか?
実は最近、新しくできた友人からCDやDVDをたくさん借りています。それが全く苦痛に感じないのは、私が「気に入らなかった」と言っても彼が全く気にせず、また別の作品を貸してくれるからです。「よかった」と言った時は喜んで、似た雰囲気の作品をまた貸してくれます。
貸す側には「感想を期待しない」「気に入ってもらうことを期待しない」ことが大切だと思いました。
感想を返してもらうこと、しかもいい感想であることを求める、Amazonで言えば「好レビュー縛り」のようなプレッシャーが、一定数の人を苦しめていることがわかりました。貸す時には、こういった「自分の目利き力の確認行為」はしないように心がけましょう。
(文/しらべぇ編集部)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年4月17日~2015年4月20日
対象:全国20代~60代男女計1684名