無駄に下品な意味を持ってしまった言葉たち【黒田勇樹の妄想的語源しらべぇ】

ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹さんの人気連載コラムです。

2015/05/14 19:00

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バインダーの「バイン」の部分に、言い様のない性的興奮を覚える黒田勇樹です。こんにちは。

このコラムでは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べ、妄想をふくらませていこうと思います。

本日は「謂れのない迫害を受けている言葉」について、考えていきたいと思います。

「フリーター」と名乗っているだけあり、筆者は基本的に世の中の暦と関係のない暮らしを過ごしているのですが、先日、「少しぐらいはゴールデンウィークらしいことを」と思い、焼肉を食べに行ったところ、奇妙な光景に遭遇しました。


小学生ぐらいの親子連れが何組かで食事をしていたのですが、母親が子供に「○○ちゃんの乳首何色だっけ?」と、問いかけていたのです。

レア派の筆者が、肉を焦がすほどの衝撃でした。明らかに、母親が小学生の子供にする質問ではありません。これはもう、変態のする質問です。いたずら電話の王道「パンツ何色?」と、何ら遜色のないレベルのセクハラ具合。


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■「○○ちゃんの乳首の色」は哺乳瓶の話だった

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©iStock/tusquare

好奇心に負け、耳を澄ませていたところ、色々な謎が判明しました。その家庭には、小学生の子の下に赤ちゃんがいるらしく、それが「○○ちゃん」。そして、「乳首」とは、「哺乳瓶の咥えるところ」だったのです。

お母さんたちがベビーグッズの話をしている中で、「哺乳瓶の咥えるところ」の色を子供に確認していただけだったのです。

哺乳瓶について、小学生の子供が知っているということは、子守も手伝っているということでしょう。とても美しい光景のはずなのに、なぜ?

「乳首」も「咥える」も、赤ん坊が育つための、純粋で崇高な行為。なぜ筆者はここまで過敏に、エロスを感じてしまったのでしょうか?

それは、世の中の人の大半が「乳首」も「咥える」も、「エッチな意味で使っているから」です。


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■「電マ」だってただのマッサージ機

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「電マ」もそうですよね? あれは肩こりを治すための道具であり、エッチな要素は全くありません。なのに何故、家族で食事をしている時に「電マ」という単語が出ると恥ずかしい空気になるのでしょうか?

それは、大半の人が「エッチな意味で使っているから」です。「電マ」は肩こりを治すためのもの!「アンメルツヨコヨコ」と同じ部類の言葉なのです! 「アンメルツヨコヨコ」の話が出て、食卓が気まずくなる家庭がどこにありますか!


「言葉は時代と文化によって、意味が変化していく」と言いますが、この辺の「無駄に18禁扱いされている言葉」には、なんとか正しい意味を取り戻させてあげたいものです。

(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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