「フットサルサークルは入りません」元学生トップアスリートが個人競技を選ぶ理由
学生時代、部活動に励んでいた人は、社会人以降も当時の技術を発揮しようと積極的に社会人サークルに参加する人も少なくないでしょう。
しかし、その一方でプロや日本代表レベルまでその競技を極めた人は、引退後に社会人サークルで、その競技を行うことを避ける場合もあるようです。
今回は学生時代に女子サッカーでプロ並みの競技レベルだったというGさん(28才・商社勤務)に話を伺ってみました。
-なぜスポーツが好きなのにも関わらず、社会人サークルを避けるのでしょうか?
本気でプレーすることができないからです。以前フットサルの大会に参加したのですが、「女の子に点を決めさせよう」とか「あまり点差が開かないように」とか、空気を読みながらプレーしなくてはいけない暗黙のルールのようなものを感じたのです。
それはそれで場を盛り上げるために必要なものだと理解できるのですが、どうも居心地が悪くて…
-温度差を感じるということでしょうか?
そうですね。学生時代は本気でプレーするのが当たり前で、やる気のないやつが否定されていました。しかし社会人サークルではその逆で、本気でプレーする人が場をしらけさせるというような雰囲気を感じることがあります。
「え、なんであの人本気になってるの…?」みたいな空気が流れたこともあったので、そうならないように気を遣うのが疲れます…。
■個人競技だと自分のペースを保てる
-今はスポーツはやっていないのでしょうか?
今はサッカーやフットサルではなく、週末にはランニングやボルタリングを楽しんでいます。
個人競技だと自分のペースを保てるので、全力で取り組むことができます。他の人のやる気がなくてもイライラしないので、心から競技が楽しめますね。
年齢や生活環境が違うと学生時代のように勝利のみを追求したり、チームワークを作り上げたりすることは難しいこともあるようです。Gさんのようなジレンマを感じる体育会系の人たちが、一人で戦えるランニングやボルタリングの人気を支えているのかもしれません。
(文/しらべぇ編集部・みんと)