【子育てクイズ】子供の言い分と、学校の先生の説明が食い違っているとき

2015/06/07 11:00

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©iStock/jarenwicklund

もう学校なんて行きたくない!先生なんて嫌いだ!」と小学生が言うこと、ときどきあるんじゃないかと思います。

たとえばお友達と喧嘩して、本人としてはあっちが悪いと思っているのに、自分のほうがきつくしかられたと感じているとか、みんなふざけていたのに自分だけ叱られたとか、子供なりに理不尽に感じることがあり、学校や先生への不信感を訴えているケースです。

そんなとき親としては、まず先入観なく、子供の言い分を最後まで聞くことが大切です。

子供の言うことですからどうしたって主観的で、自分の都合のいいような描写になっているかもしれません。それでも、自分の親はちゃんと自分の言い分を最後まで聞いてくれたという安心感を伝えることが大切です。

また、たいていのことは子供自身が自分で対策を考えて乗り越えていきますから、親があまり前に出るのもよろしくはありません。

そのうえで、思った以上に子供の心の傷が大きかったり、先生に対する不信感が強かったり、学校に行きたくないなどと本気で言っていて、親の介入が必要であろうと判断した場合、親は、学校の先生とどんなコミュニケーションをするのがいいのでしょうか。

たとえば、お友達と喧嘩して自分だけ怒られてしまったという場合。子供本人は「あっちから先に手を出した」と言っている。子供の話を聞く限りは筋が通っている。そのことを先生に電話で伝えようと思うが、なんと言えばいいか。

①「うちの子はこう言っています。どちらが真実なのでしょうか」と白黒はっきりさせる

②「本日はうちのこがご迷惑をおかけしたようで、申し訳ございません。状況を詳しく教えていただけますでしょうか」と質問する



 

■白黒つけるのが大人の役割ではない

ベターなのは②でしょう。

①のように、白黒つけたくなる気持ちはわかります。しかし、先生にも、相手の子供にも、それぞれに言い分があります。

人間同士のいさかいは、たいがいの場合、白黒つけられるようなものではありません。そこで白黒つけることにエネルギーを費やしても、お互いに疲弊するばかりで建設的ではありません。

この状況では、傷ついてしまった子供の気持ちを回復させ、また楽しく学校に通ってもらうような状況設定をすることが大人たちの役割です。犯人捜しをすることには、あまり意味がありません。


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■原因思考ではなく、解決思考に。

その点、②のように、先生の立場からの見解を聞き、いったん受け入れ、

「なるほど。そういう状況でしたか。でも、うちの子はこうとらえているようです。それで本人的にはだいぶ傷ついてしまっているようで、学校に行きたくないと言っています。私からはどんな風に声をかければいいでしょうか」

と、子供が傷ついているという事実を伝え、その問題を「いっしょに解決しよう」というスタンスで、先生に協力を仰ぐのが、賢い親の会話術です。原因思考ではなく、解決思考にするのです。

まともな先生なら、先生なりのアドバイスをくれたうえで、「ご心配おかけしました。私も明日、○○くんに声をかけてみるようにします」などと、協力的なことを言ってくれるはずです。こうやって、家庭と学校の信頼関係は築かれていきます。

人間同士ですから、いろいろあります。でも、最初から敵対的な態度で臨んだら、家庭と学校は利害を争う関係になってしまいます。そうなってしまったら、いちばん損するのは子供たちです。

(文/おおたとしまさ

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