【限定麺】夏には暑い国の名物を!ラーメンにも登場した「ジャークチキン」って?
東京・城南地区でも有数のラーメンエリア、目黒。その中にあっても一、二を争う人気店が『づゅる麺 池田』だ。
ラーメン好きの方なら一度はその一風変わった名前を聴いたことがあるかもしれない。「づゅる」という、つけ麺をすすった時の理想の音を追求する、ということから店名がつけられたこちらのお店。
こちらのお店の名物のひとつが、基本メニューのつけ麺とはひと味ちがう「限定麺」。
煮干しを前面に押し出したラーメンや、タイ料理シェフの経験もあるというオーナーがつくるグリーンカレーつけ麺など、一風変わった、しかし奇をてらったわけではない、実力に裏打ちされた一品だ。
登場するとラーメンブロガーのTwitterなどに情報が駆け巡るほどの人気だが、その『づゅる麺 池田』が今年、夏に先駆けて提供した限定麺が話題となった。
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■それがこの「冷やしジャマイカ」である!
ジャマイカ産のオールスパイスを使用したハーブ醤油に、アーモンドミルクなどを加えたタレが、独特の甘さと辛さを誘う。中でも特徴的なのが、トッピングされたスパイシーな鶏挽き肉。
添えられたバナナチップと共に口に含むと、なるほど、これはまったく日本にはない味。「まさに、ジャマイカ!」という気分を味わえる。
このひき肉は「ジャークチキン風」なのだという。ジャークチキンとは、スパイスに漬け込んだ鶏肉を直火で焼いて食べる、ジャマイカの名物料理だ。
【づゅる麺 池田】
東京都目黒区目黒1-6-12
11:30~15:00/18:00~22:30頃(昼・夜共にスープが無くなり次第閉店)
不定休
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■ジャークチキンなら恵比寿に筋金入りの職人が!
『づゅる麺 池田』のひき肉はあくまで「ジャークチキン風」。では本当のジャークチキンはどんな味なのだろうか?
都内でもあまり出す店は多くないが、目黒の隣、恵比寿駅にはジャークチキンの名店がある。
恵比寿駅から歩いて5分ほど。飲食店が並ぶ通りを歩くと、ジャマイカの国旗と「JAMAICAN SOUL FOOD」の文字が目に飛び込んでくる。
このジャマイカ料理の『アラウィ(AALAWI)』のオーナーは、ジャマイカ旅行の際にジャークチキンに魅せられ、治安の悪い地域にもかかわらず屋台に弟子入り。
やがて、ジャマイカでもっとも有名な店で修行を積んだ、筋金入りのジャークチキン職人なのだ。レゲエ・ミュージックが流れる店内からは、ジャマイカとジャークチキンへの愛が伝わってくる。
さっそく、ジャークミックス(チキンとポークが両方乗ったお得なセット)を注文しよう。さほど時間がかからずやってくるプレートからは見るからに食欲をそそる外見、そして香りが立ち上る。
チキンを骨からはずし、ココナッツミルクや野菜スープで炊いたライス、そして揚げバナナと共に頬張る…すぐに、「これは今までに食べたことのない料理だ」とわかるだろう。
焼き鳥とも、中華風の鶏肉料理とも、フライドチキンとも違う。
あっさりした鶏肉の味がスパイスを含むことで、深みを生むと言おうか。江戸前寿司の技法、「まぐろのヅケ」に似た、食材を楽しむひとつの方法がここにある。食感も「パリッ」「ギュギュッ」「モチッ」とさまざまなタイプを楽しめる。
途中でケチャップやオリジナルスパイスをかけて味変を楽しむのもアリ。チキンだけでなくポークも、歯ごたえとともにスパイスの奥からジワリと旨みがやってくる。
ジャークチキンには日本にも熱烈なファンが多いらしく、ネットを検索すると、様々な作り方が披露されている。
レシピを参考にすれば、一風変わった、暑い夏にピッタリのバーベキューが味わえるかもしれない。
【アラウィ(AALAWI)】
東京都渋谷区恵比寿1-26-13 新橋ぼくみつマンション 1F
11:30~14:30(L.O.)/18:00~22:00(L.O.)
日曜・祝日休
(取材・文/しらべぇラーメン取材班・ドラゴン=サン)