【未体験が7割】歴史好きは押さえておきたい「講談」の魅力とは?
座布団の前に、釈台(しゃくだい)という台を置き、張り扇や小拍子でリズムを取りながら歴史物を語る芸能のことで、筆者の本業です。
落語と違い、オチはありません。聞くには少し歴史の知識が要求されますが、心地よいリズムのとりこになる人も多いんですよ。
成立は落語や浪曲よりも古く、安土桃山時代にまでさかのぼります。
赤松法印というお坊さんが、徳川家康の前で『太平記』を講じたのが始まりだといわれていて、同じ頃に発生した芸能だと、歌舞伎があります。
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そんな歴史深い演芸、講談を聞いたことがある人は、どれぐらいいるのでしょうか。
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■東京・大阪では聞いてる人が多い?
結果、26.4%と聞いたことがある人は少数派。以前、落語の認知度を調査した際は47%だったので、完敗です。
とはいえ、講談師の多くが住む東京では31.1%、大阪では31.9%という、全国平均より少し高い結果が。
また、年代別だと、60代以上の男性の48.8%が聞いたことがあると回答。講談会での客層を見ると、納得の数字ではあります。
一龍斎貞鏡さんの毒婦伝、必聴ですよ。若く美しい彼女が語る、毒婦はまさにホラー。ぞくっと、します。お父さまの貞山さんの毒婦語りは、どこかしら、あきらめも漂っていて、人間のおかしみを味わえます。講談、おもしろい。 pic.twitter.com/1ZqGUf20JI
— 茂平次 (@ysrttomo) June 11, 2015
ちなみに、こちらの一龍斎貞鏡さんは、親子三代で講談師のお家で、おっかけもいる人気者。
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■講談ってどこで聞けるの?
もっと多くの方に聞いてもらいたい講談。では、どこで聞けるのでしょうか。
今は、定席がなくなり、ココといった会場はありませんが、各地で講談会は開かれています。
予定は、関東なら講談協会と日本講談協会のウエブサイトを参考に、関西なら各上方講談師のHPを参照ください。
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講談を聞きに来る際の注意点は、とくにありません。
「携帯電話などは、マナーモードにしておく」
「公演中に、カメラで撮影をしない」
といった一般常識を守っていただければ、どなたでも大歓迎。
講談師を自分の街に呼ぶことも可能です。料金は、法外な値段はふっかけません。呼びたい講談師に、気軽に問い合わせしてみてください。
400年以上の時を経てなお愛され続ける大衆芸能に、心奪われる人が増えますように。
(文/しらべぇ編集部・旭堂花鱗)