ピンになってブレイク中!『とにかく明るい安村』から見えた「裸芸人」の世界

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世の中には、「裸で登場することを生業にする芸人」がいる。

古くは筋肉芸人のぶるうたす、吉本新喜劇の島木譲二、近年では小島よしおなかやまきんにくんヒッキー北風など、テレビで見かけるたびに肌を露出している「裸芸人」は数多い。


 

■裸芸人が見せつけた「服」を着られる実力

6月16日にフジテレビ系列でオンエアされた『坂上忍のホンネJAPANが行く!!香港&マカオ』。

坂上忍、デヴィ夫人、蛭子さん等が、褒めるだけでなく、まずいものはまずい、ダメなものはダメと本音で語るコンセプトのこの旅番組。

歯に衣着せぬ発言を繰り返すメンバーの中に、「全裸に見えるシチュエーション芸」でブレイクした裸芸人の一人、とにかく明るい安村が参加していた。

しかも旅ゲストではなく、ロケを円滑にまわす役回り「進行役」としての出演である。

いつもの全裸芸ではなく司会進行。加えて、海外自体がはじめてという安村。 非常に不安な状況のはずだが、これが全く問題なくスムーズであった。

テレビ用の建前コメントはいらないですよ」と各人の発言を促しつつ、店の人へのフォローも行う。

適切な声のトーンで、前に出過ぎることなく、それでいてメンバーをそつなく誘導していく。完全にプロの仕事である。

最後のダイジェスト映像で、いつもの全裸に見える芸を披露していたのはご愛嬌だが、ほぼ全編、服を着たまま安定した進行ぶりをみせた。


 

■ピンになる前は、漫才で約14年の芸歴

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とにかく明るい安村は、今でこそピン芸人だが、一人になる前に、漫才コンビ・アームストロングで約14年の芸歴を持っている。

アームストロング時代は、爆笑オンエアバトルでチャンピオン大会に進出するなど成果を見せ、THE MANZAIでも認定漫才師となるなど実力は知られていたが、知名度は充分ではなかった。

それが、解散後、全裸芸を始めたことで、いっきに世に知られる存在となったのだ。

コンビ時代には、相方栗山がつっこみの過程で安村の腹を露出し、安村が「やめろよ、太ってんだから」と隠すという定番のネタがあったが、ピンになり全てを隠さず裸になったことでブレイクしたわけである。

例えば、女優業であれば、デビュー作あるいは出世作でヌードも辞さない根性を見せつけることで、その後は脱がずとも仕事が入るというある種の流れがある。 しかし、芸人ではなかなかそうはならない。


■一度脱ぐと、一生脱がないといけない世界

近年の裸芸人は、ほぼ大半が、テレビでは服を着ることが許されず裸を求められる。上島竜兵しかり、江頭2:50しかり、品川庄司の庄司しかりである。

その最たる例が、たむらけんじで、関西では常時服を着て司会などをこなしているにも関わらず、東京ではふんどし獅子舞のコスチュームを要求され続けているのである。

そのくらい、一度脱ぐと一生脱ぎつづけなくてはならないのが、芸人の世界なのだ。

しかし今回、安村が長い芸歴で培った進行能力、基礎体力を見せつけたことで、その法則を突き破れるかもしれない。

脱いでブレイクしたにも関わらず、脱がないでもテレビに出つづける芸人。 数々の裸芸人がチャレンジしては玉砕したこのミッションを、安村が成功させることを祈りたい。

(文/前川ヤスタカ

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