アメリカで唯一「州」に属さない「ワシントンD.C.」の「D.C.」って何?
ニューヨークはニューヨーク州、ロサンゼルスはカリフォルニア州など、アメリカ合衆国の都市は「50の州」にそれぞれ属していることは、ご存知でしょう。
ですが、唯一特定の州に属していない都市があるのです。
それが、アメリカの首都「ワシントンD.C.」。うっかり「ワシントンD.C.はワシントン州にある」と勘違いしそうですが、まったくの別物です。
「ワシントン州」は太平洋側の最北に位置し、一方「ワシントンD.C.」はその反対側の東海岸の都市のこと。
そしてこの「D.C.」の意味、ご存知でしょうか?
しらべぇ編集部が、アンケートサイト「マインドソナー」で全国20〜60代の男女417名を対象にした調査では、7割以上の人がD.C.の意味を知らないという結果に。
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■D.C.には「どの州にも属さない」という意味が?
ホワイトハウスやアメリカ国会議事堂など、国の重要な建物がたくさんあるワシントン。法律上の正式名称は「コロンビア特別区(District of Columbia)」。
そしてこの「D.C.」(District of Columbia)のDには、「どの州にも属さない連邦政府の直轄地」という意味が込められています。
Cの「コロンビア」はアメリカ大陸の発見者であるコロンブスにちなんでつけられました。
一時は住民投票で「ニュー・コロンビア州」の設立が提案されましたが、連邦議会がそれを承認しなかったという歴史もあるのです。
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■もうひとつ、発見にちなんだエピソードを紹介
D.C.のCが発見者のコロンブスにちなんで名づけられたように、日本人がバカンスとして訪れる「ハワイ諸島」も、当初は発見者にちなんだ名前で呼ばれていました。
その呼び名は、「サンドウィッチ諸島」。キャプテン・クックがハワイ諸島を発見したとき、当時の海軍総司令官サンドウィッチ伯爵の名前をとってそう名付けたのです。
ちなみに、この伯爵は、食べ物のサンドウィッチの由来とも言われています。
その後、カメハメハ大王がハワイ諸島を統一。これらの島々は「ハワイ」と呼ばれることになりました。
もしカメハメハ大王がいなかったら、「ワイハに行くの」ではなく、「ウィッチサンドに行くの」と言っていたかもしれません。
(文/しらべぇ編集部・かずきち)