「クソコラ祭り」で盛り上がる新国立競技場 本当の古墳「建設費」はいくら?
出典:国土画像情報(カラー空中写真)国土交通省
国際コンペで、ザハ・ハディド氏のデザインが採用された後、巨額の建設費が判明して騒ぎとなった「新国立競技場」。
7月17日、安部首相は、「デザインを白紙に戻して見直す」ことを発表した。
しらべぇ編集部が、アンケートサイト「マインドソナー」を使って調査したところ、およそ7割がこの決定に賛意を示している。
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■ツイッターでは「#森喜朗古墳」で祭りに
一方ツイッターでは、白紙決定に至る前から、恒例の「クソコラグランプリ」が盛り上がりを見せ、さまざまなパロディ画像が話題となった。
https://twitter.com/moss3rd/status/619916718861783041
また、森喜朗・東京五輪組織委員会会長の名前をとって、「森喜朗古墳」というハッシュタグでも、多数のツイートが寄せられている。
https://twitter.com/anna_gachapin/status/620956298851409920
#森喜朗古墳 都内某所で出土した新たな古墳。地層からして無遣駄時代のものと見られる。用途のわりに無駄が多い形状で注目を集めている pic.twitter.com/LeVNByKtiY
— Sorel_Castiglione (@Sorel_C) July 14, 2015
なお、森氏本人は、7月22日に都内で開かれた記者会見で「私は大変迷惑している」と、 自身の責任を否定した。
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■「本物の古墳」の建設費は?
しかし、本物の古墳をつくるのには、どれくらいコストがかかるのだろうか?
1985年に大手ゼネコンの大林組が算出した試算によると、日本最大の「大仙陵古墳(大阪府堺市)」を建設当時の工法で再現した場合、796億円。新国立競技場の屋根のように「ハニワ」は別計算となって、およそ61億円。
これを消費者物価指数をもとに現在の貨幣価値に換算すると、968億円となる。最大級の古墳でも、新国立競技場には遠く及ばなかったのだ。
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■世界最大「クフ王のピラミッド」の建設費は?
©iStock.com/pius99
では、いっそ世界と勝負してみよう。古墳ではないが世界最大の「墓」といえば、エジプトにある「クフ王のピラミッド」。
同じく、大林組が1978年に発表した試算によると、こちらの建設費は1250億円。現代の貨幣価値で1825億円となる。
屋根部分の950億円を抜けば新国立競技場の建設費を上回るが、総合的にはやはり新国立競技場の勝ち。
デザインやり直しとなるスタジアムは、古墳やピラミッドの建設費を下回ることができるのだろうか。
(文/しらべぇ編集部・盛山盛夫)