【安保法制にも関連】自衛隊は違憲？「憲法学者」と国民の声はまるで異なる結果に

出典：陸上自衛隊HP

専守防衛にもとづき、国民の生命と財産を守る、陸・海・空の自衛隊。東日本大震災の人命救助や復興支援で活躍した姿も、記憶に新しい。

しかし、日本国憲法は「陸海空その他の戦力は、これを保持しない」と規定している。

創設60年をこえる自衛隊は、本当は「憲法違反」なのだろうか？

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■世間の声は約9割が「違憲ではない」

しらべぇ編集部がアンケートサイト「マインドソナー」を使った調査によれば、自衛隊の存在が違憲だと考える人は、わずか1割台。

支持政党や性別、年代などにかかわらず、圧倒的多数の人は「自衛隊は憲法違反ではない」と考えていることがわかる。

ところが、これとまったく異なる結果となった興味深い調査がある。

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■ 「憲法学者」は6割以上が「違憲・違憲の疑い」

朝日新聞が122名の憲法学者に聞いたアンケートの結果、「憲法違反」と断定した学者が4割。「違憲の疑いあり」とした学者が2割。

憲法を専門とする研究者は、6割以上が、自衛隊は違憲かその恐れがあると考えているのだ。国民の認識とは隔たりが甚だしいが、われわれが憲法を知らなすぎるのだろうか？

なお、国民によって選ばれた日本国政府は、立法・行政・司法、三権分立のどの機関においても、自衛隊の存在を違憲とする判断を確定したことはない。

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■メディアの取り上げ方に注意

同じ朝日新聞のアンケート調査では、122名のうち、ほぼすべての憲法学者が「安保法案は違憲・違憲の疑い」と回答。この結果は大きく報道された。

よく知らないわれわれは「専門家が言うなら…」と流されてしまいがちだが、一般世間と学者、政府の見解は、それぞれ違いが大きいこともある。

メディアが光を当てる部分だけでなく、自分で調べ、自分の頭で考えることこそが、どんな情報よりも有益なのかもしれない。

（文／しらべぇ編集部・盛山盛夫）