【溜池ゴロー、子育てこそ男の生き甲斐】 『離島への冒険旅行の数々⑧〜癒しの竹富島2〜』
前回書いたように、初めて竹富島に日帰りで行ったワシら家族は、一気に竹富島の虜になってしまった。
そして、この竹富島に魅せられたことがきっかけで、ワシらは翌年から毎年、石垣島周辺の離島を巡る旅を行うことになったのだ。
つまり、ワシの息子は3歳から9歳までの7年間、年に1週間から10日ほどは、離島の自然の中で過ごしてきたということになる。
これを読んでいただいているお子さんをお持ちの方の中には、「そんな毎年のように同じような場所に子供連れてくなんてもったいなくね?どうせだからいろんな場所に連れてってあげればいいじゃん」と考える方もいらっしゃるかもしれんし、そうお考えになるのもごもっともである。
しかし、ほぼ毎年同じ場所に幼い子供を連れて行くことにも、良い点がいくつかあるとワシは思っている。その良い点をいくつか列挙しておこう。
① 同じ場所に毎年行くことで、子供の1年ごとの成長度合いがよくわかる
② 子供がその場所での「新しい発見」や「新しい工夫」を自分でしだす
③ その土地の人間との関わりができる
④ 子供が自分で、その場所以外の行ってみたい場所を考えるようになる
これらが、子供を毎年同じ場所に連れて行くことの良さだとワシは考えている。そして、どうせ毎年行くなら、ワシは「離島の旅」をオススメする。
特に、石垣島周辺などの「南の島」が良いと思う。なぜなら…… そこには、手っ取り早く「自然」がいっぱいあるからだ。
とんでもなく美しい海があり、白い砂浜があり、珊瑚が壮大に広がっていたり、いろんな種類の魚も泳ぎ、カニやヤドカリを追いかけまわすこともできる。
場所によっては、原生林の間を自転車で走ったり、マングローブのしげる河でカヌーを漕いだり、ジャングルを歩き、滝で水浴びをしたりすることだってできる。
子供の脳みそにとって「良い刺激」が南の離島にはワンサカある……初めて竹富島に渡ったとき、ワシはそう思った。
だから、息子が10歳になるくらいまでは毎年、八重山地方(石垣島周辺)の離島を家族で旅することに決めたのだ。
以前読んだ本に書いてあったが、人間の脳みその基本は、10歳ぐらいまでに出来上がるらしい。だったら、子供が10歳になるまでに親は何を子供にさせるべきだろうか?ワシが思うのは……
① 運動させる
② 考えさせる
③ いろんな人とコミュニケーションさせる
④ 自然を体験させる
以上の4点である。
ワシは、運動や勉学だけでなく、「都会に住んで様々なタイプの人間とコミュニケーションさせること」と「3歳から10歳の間にできるだけ自然を実感させ、体験させること」が、幼い息子にとって極めて重要だと思っていた。
なので、息子に自然を実感させ体験させるためのものとして、八重山地方の離島への旅は、ワシら家族にとって欠かせないものとなったのだ。
そして、3〜5歳くらいの息子にとって、「竹富島」は脳みそに良い刺激を最も与えてくれた場所である。
竹富島には、「コンドイビーチ」という真っ白な砂浜があり、遠浅で、干潮時には沖の方へどこまでも歩けるような美しい風景が広がる。
息子ときれいな貝殻を探し拾い集めたり、誰が一番大きなヤドカリを見つけるか競争したり、怖がる息子に勇気を出させてナマコに触れさせてみたりもした。
集落を歩いたり、原生林の間を自転車で走っていたりすると、都会では見られないような美しい蝶も飛んでいる。
夕暮れどきになると、全長1メートルくらいある大きなコウモリ(フルーツバット)が飛ぶこともあるし、桟橋からは美しい落陽を見ることもできる。
多分、これら竹富島の自然たちは、幼い息子の脳みそに、とても良い刺激を与え、息子の脳みそを発達させてくれたとワシは思っている次第だ。
今回はこれで終わらせるつもりだが……竹富島での息子の思い出を語る上で、どうしても忘れてはならないことがある。
それは……以前、このコラムで書いたが……息子が5歳のとき、ワシら家族の4度目の竹島来訪時に起きた、息子と地元小学生たちとの喧嘩騒動のことである。
まだ読んでない方はもちろん、すでに読んだ方も再度読んでいただけると幸いである。
【溜池ゴロー、子育てこそ男の生き甲斐!第九回〜我が息子の喧嘩列伝(笑)】
(文/溜池ゴロー)