【ディープ京都】普通の観光に飽きたなら「妖怪の子孫」による妖怪講座へGO!

2015/08/29 10:00


観光客数がうなぎ登りとなり有名スポットには人があふれる京都。同時にその歴史から、オカルト界隈では“魔都”と称されることも。そんなこの地で「妖怪の子孫」による妖怪講座が開かれている。

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「妖怪とはなにか」即答できる?

講座を主催するのは冥途カフェ妖怪堂の店主、葛城トオルさん。そのルーツは古代豪族・葛城氏で、野山に穴を掘る戦術などから「土蜘蛛(つちぐも)族」ともよばれていたそうだ。これが、妖怪の子孫と名乗るきっかけになったらしい。

しらべぇ0829妖怪

阪急京都線西院駅から徒歩5分ほどの路地にある妖怪堂

葛城さんは「妖怪とはなにか」を参加者に問いかける。日常であまり考える機会のなさそうな問いだ。しかし、様々な意見が出るうちに「妖怪は、人間のニーズが創造したもの」という1つの解が導き出される。

たとえば誰もが知る妖怪「河童」。これは水難事故を心配する親が子を水辺へ近づけさせないために言い出したものではないか、と葛城さんは説く。さらに河童の想像図が全国で統一されたのは「当時の富山の薬売りが、河童をイメージキャラクターとして販促していたことが影響している」という興味深い考察も。妖怪というオカルト的な響きから想像するよりも、歴史・民俗学講座としての側面があるようだ。

その他、蘇我馬子とキリストとの間に見え隠れする符号の一致についてなど『ダ・ヴィンチ・コード』が好きな人にはたまらないであろう話も聞けた。

しらべぇ0829妖怪

しらべぇ0829妖怪 現代風にホワイトボードも使って行われる講義。が、そこに踊る文字は「妖怪」「モノノケ」

店内には、アーティストでもある葛城さんの作品が並ぶ。過去には京都府東山区にある高台寺の百鬼夜行展へも出展しているそうだ。

しらべぇ0829妖怪土蜘蛛(つちぐも)が描かれた作品

しらべぇ0829妖怪壁面には巨大な般若心経

なお、講座を受講する方は女性がやや多めで、年齢層は様々。妖怪ウォッチが興味の入り口となったのか、小中学生の参加も時おりあるとのこと。

妖怪堂Facebook
https://www.facebook.com/YaoGuaiTang
※妖怪講座は要予約

(写真・文/しらべぇ編集部・伊東宏之

京都妖怪
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