就活生を襲う嫌がらせ「オワハラ」!増えた原因は就活シーズン後ろ倒しにアリ

2015/08/31 09:00


しらべぇ0831オワハラ

©iStock/rilueda

就職活動を行っている学生の間で話題となっている「オワハラ」という言葉。これ、どういう意味かご存知でしょうか?


正解は「就活終われハラスメント」の略称です。

「今この場で就職活動を終える意志を示しなさい」「他社の今後の選考は辞退しなさい」というようなことを示唆する言動、いわゆるハラスメント行為が「オワハラ」という風に呼ばれています。

実際に「オワハラ」に遭った大学生、大学院生の複数名からその実態を見てみましょう。


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■他社の悪口を言われた…

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大学院生のKさん(女性・24歳)。彼女は、大手企業の3社の最終選考にやっとこぎつけたにも関わらず、そのうちの1社の面接で「他の企業はどこを受けてるの?」と聞かれ、素直に企業名を出すと、あろうことかその面接官から「その企業の悪口」が飛び出したのだそう。


「他社の悪口を散々言ったあと『うちの企業に来るよね?』という雰囲気になってしまいました。本当は食い下がるべきだったのでしょうが、そうすると就職活動に影響が出るのではと思って何も言えず、その場をやり過ごしました」


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■SNSで繋がることを強制!?

「Facebookで“内々定者グループ”が作られていて…」と語るのは、大学4年生のDさん(22歳・女性)。

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「最終選考で『ウチが第一志望なの?』と何度も聞かれて、『はい』と答えると、『じゃあ内定ね。Facebookのグループ作っておいたから、今のうちに他の内々定者と仲良くなっておいてね』と言われました。他の企業が不採用だったら、と思うと怖くて…思わず『分かりました』と答えてしまいました」


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■オワハラだとは思わなかった!

大学生のSさん(女性・22歳)は、「友達に言われるまでそれが“オワハラ”だとは思いませんでした」というエピソードを教えてくれました。


「最終面接が終わった後に、面接官ではない人事の方が食事に連れていって下さって、『一緒に働きたい』『素質がある』『うちの企業に決めないか』『他社なんかよりもずっとうちの方が向いてる』ってめちゃくちゃゴリ押しされました。

嬉しくなってその場で内定を承諾し、そのまま他社の選考を全て辞退するところまで見届けられました」


Sさんはそのことを友達に話したところ、「それ、オワハラなんじゃないの?」と心配されて始めて気づいたのだそう。


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■オワハラの原因とは?

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明らかに「オワハラ」と認識できるケースもありますが、友人に話すまでそれがオワハラとわからなかったケースも少なくありません。オワハラの実態は多種多様です。

このオワハラ、なぜ今年になって特に問題化され始めているのかと言えば、「就職活動の時期が遅くなったこと」が一つの要因と言われています。

学生が学業に専念することができるよう、政府は主要な経済団体に対して、採用広報開始を3月に、そして選考開始時期を8月にすることを要請しました。

経団連の会員企業となっている大手企業の多くはこれを遵守するも、賛同していない企業からすると「大手企業に良い人材が取られてしまう」という危機感に煽られ、「早く就職活動を終わらせなさい」というハラスメント行為が横行する結果となってしまったようです。

(文/しらべぇ編集部・矢野恵美

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