なぜお寺で「断食」する人が増えているのか? 断食の正しい認識と効果

2015/09/02 07:00

danjiki

©iStock.com/NastjaPungracic

こんにちは。精進料理研究家、食ライターの麻生怜菜です。

突然ですがみなさん、断食をしたことはありますか? 私自身は、胃のあたりが重く感じたとき、週末にプチ断食を行ってカラダの中をデトックスします。余計なものが排出されると、頭の中も整理されスッキリする気がするので、定期的に実践しています。

そんな断食ですが、最近はお寺での“断食体験”が増えてきています。さて、お寺と断食にはどのような関係があるのでしょうか?

そもそも断食とは、一定の期間、全ての食物、あるいは特定の食物の摂取を絶つことです。

元々お寺で行われていた断食は、精神を鍛えるための一環として「欲を断つこと」が目的とされていたり、また断食中になされる祈願は必ず聞き入れられるという考え方もあり、修行として断食が行われていました。

一方で最近では、デトックスとしての断食ダイエットとしての断食食生活の改善を目的とした断食など、非宗教的な断食を行う人が増えています。

そこでお寺側でも、宗教的な思想ではなく「断食の場」のみを提供するという考え方がされているようです。

tera

断食をおこなう宿泊施設は、医師などの専門家が指導してくれるところや、リフレッシュを兼ね備えたリゾート感覚で滞在できる場所など様々。食事も、水分だけのところもあれば、野菜を絞ったジュースを飲むところ、多少の食事(粥と味噌汁など)を提供するところなど色々とあります。

そのなかのひとつが、お寺での滞在と食事ができる「宿坊施設で断食」という選択肢

特徴としては、朝は座禅体験を行ったり境内の掃除を手伝ったりし、食事は粥などを供するところが多いようです。

お寺での生活は、まさに昔は当たり前に行われてきた「日が昇ったら起きて、日が沈んだら寝る」という生活。食事は、生きるために最低限食べれば良いという考え方です。

現代の忙しい人にとっては、早寝早起き、質素な食事がとっても難しかったりします。そんな不規則になってしまったカラダを週末でリセットしたいというニーズと、お寺で行われているプチ断食は、うまくマッチしているのかもしれません

私も、2~3か月に一度の“週末プチ断食”を行った後は、胃や腸がお掃除されたからか、3キロ程度体重が減ることもります。「家だと誘惑が多くて断食できない!」という場合、お寺でのプチ断食はオススメですよ!

ただし、3日以上の断食に挑戦する場合は、専門家の指導のもとに行ってくださいね

(文/精進料理研究家、食ライター・麻生怜菜

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