日本で「いま幸せな人」は誰か?女性は男性の「1.5倍幸せ」説
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単純な質問ほど、世相を深くえぐる時がある。
「あなたは今、幸せでですか?」
全国20〜60代の男女1413名を対象に、こんなシンプルな質問をしてみたところ、日本社会の現状とこれからを予感させる興味深い調査結果が上がってきたのだ。
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■幸せを実感する女性は、男性の1.5倍
まず、男女では大きく差が開いた。女性は過半数が「幸せ」と回答したのに対して、男性では4割弱。同じ社会環境の中にありながら女性は男性の1.5倍の割合だ。
「今の日本社会は男性に厳しい」「女性は幸せを見つけるのが上手い」といった仮説が立てられるだろう。
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■男性の世代別「幸せ格差」は2.5倍、男女差の最大値は2.2倍!
性別だけでなく、年代別でも見てみると、その差はさらに顕著だ。
男女とも、ほぼ歳を重ねるほどに幸せを感じる割合が増えている。人口減少社会や、近隣諸国との不安定な国際情勢など、難しい舵取りが予想される2、30代が低いのに対して、60代の団塊世代は「逃げ切った安心感」があるのだろうか。
男性同士では、もっとも低い30代に対して、60代の幸せ実感率は2.5倍にのぼる。
世代差だけでなく、男女差については、とくに2〜40代でくっきり。もっとも差が開いた30代では、女性は男性の2.2倍となっている。
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■幸せ実感は、必ずしも年収に比例しない
幸せは、高年収な人ほど感じやすいようにも思えるが、実態は異なるようだ。
もっとも幸せ実感率が低かったのは年収300〜500万円層で、年収300万円以下の層を約4ポイント下回る。
一方で、もっとも割合が高かったのは、年収500〜700万円の人たちで6割に迫った。これは、1000万円以上稼ぐ層より6ポイント高い。
「ほどほどよりやや下」の人は公私ともに努力を求められる機会が多く、それを脱した年収層はワークライフバランスを保ちやすいのかもしれない。
年収500万円を超えると、幸せ実感が微減していくのは、「幸福はお金で買えない」という普遍の真理を示しているようにも見える。
これからの日本が活力を保つためには、2、30代男性がより幸せを実感できるような仕組みが求められるのではないだろうか。
(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年8月21日~2015年8月24日
対象:20代~60代の男女1413名