「帰国子女の友人」に9割がイラッ?でも本人たちはそれぞれ悩んでる…
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外務省の発表によれば、海外に長期滞在している小中学生は、およそ7万8千人(2015年4月現在)。そのうち帰国している児童は、毎年1万人前後で推移している(文部省「学校基本調査」2000年〜2010年)。
もはやそれほど縁遠い存在でもない帰国子女が、友人の中にいる人はどれくらいいるのだろう? 全国の20〜40代男女806名を対象に調査を実施した。
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■帰国子女の友人がいるのは7人に1人
今回は40代までに絞って調べてみたが、友人に帰国子女がいる人は1割台とあまり多くないようだ。
違う国の文化に触れて育つと、感覚や個性にも影響があるだろう。閉鎖的な日本社会の中では、目立ってしまうこともある。そこで、「帰国子女の友人にイラッとした経験」についても聞いてみたところ…
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■帰国子女の友人がいる人の約9割が「イラッと」経験あり
じつに9割近くが、帰国子女の友達にイラッとしていることがわかった。何が彼らをいらだたせたのだろうか?
・数学などは全然できないのに英語だけ抜群で、早々に指定校推薦が決まるのとかズルい(30代・男性)
・英語の発音がよすぎて異世界の人みたいに感じた(20代・女性)
・何度も会社を辞めてるのに、割のいい転職をしている(40代・女性)
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■「帰国」ならではの悩みもある
一方で、幼少期を海外で過ごした人たちにも、帰国後にギャップや違和感を感じることがあるようだ。
・帰国してしばらく、日本人の「本音と建前コミュニケーション」には戸惑った。「ぜんぜん勉強してな~い」はウソだというのが見抜けなかったり、「かわいいね~」と言っていても本当はかわいくないと思っていたり(40代・女性)
・「国際教育」みたいな授業で、フランスパン食べながらボンジュールとか言わされてフランス文化を紹介したのが、日本人の固定観念を当てはめられているようで嫌だった(30代・女性)
海外の文化を肌で知った人とともに学び、暮らすことは、国際化が避けられない時代を生きる「よい練習」とも言える。イラッとすることもお互いに胸を開いて伝え合う、オープンな人間関係が望まれるのではないだろうか。
(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年7月24日~2015年7月27日
対象:20代~40代の男女806名