スマホ・SNSが“恋バナ”に起こした変化 「彼氏の写真ない」はもう通用しない?
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若者たちが会話するテーマの代表といえば、“恋バナ”。恋愛について話すのは女性同士というイメージもありますが、男性同士だってちょっとお酒が入ればいつの間にか“恋バナ”で盛り上がるものです。
さて、昨今そんな若者の“恋バナ”文化にある変化が起こっているのをご存知でしょうか?
20代前半の大学生から社会人の男女たちに“恋バナ”についてヒアリング調査を実施したところ、以下のような声が多く聞かれたのです。
◆「写真見せて!」→「写真ない」が通用しない世の中に…
今年4月から東京・渋谷区のIT企業で働き始めたGさん(23歳)は、次のように話します。
「実はいま、同期の女子と微妙な関係になってます。彼女が2週間に1回くらい僕の家に泊まりに来て、まぁいつもやることはやるという関係ですね。付き合ってはいません。で、こないだ学生時代のサークルの仲間たちと飲んだときにその話をしたら、そこから『その女の写真見せろ』の総攻撃になったんです」
Gさんは最初、「写真なんかないよ」と抵抗したそうですが、こんな展開になったとのこと…。
「お前が写真もってなくても、LINEとかFacebookとかでいくらでも写真見られるだろって話になっちゃたんです。つまり、『写真ない』が通用しなくなっちゃってるんですよね。今後は、結婚するような彼女とかでない限り女子の話はしないようにします。結局絶対『写真見せて』の流れになっちゃうんで…」
「恋人ができた」や「好きな異性がいる」と話した後に「その恋人(相手)の写真ないの?」と聞かれるのは、ガラケー主流の時代から存在する定番の流れですよね。ただ、写真を見せたくないとき、むかしは「写真撮ってない」と一言発することで終われたのが、最近ではSNSがあまりに浸透してしまったため、これが通用しなくなっているのです。
こんな声も聞かれました。
「『Facebookとか更新しない人だから』って言ったとしても、プロフィールとかタグ付けの写真とかで1枚くらいは顔が写った写真があるのが普通。そこで頑なに見せないでいると、何か“見せたくない特別な理由”があるみたいになって変に気まずい」(22歳、女性、Yさん)
片思いの相手、数回デートしただけの相手、カラダの関係をもつ相手……このような相手の写真を“撮っていない”ことはまったく珍しくありません。しかし、撮る撮らないは関係なく、スマホさえ持っていれば、その中に「写真がある」のは当たり前のことになってしまっているというわけです。
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◆本人不在でも…
さらに、こんな怖ろしい(?)話も…。
「女子4人でお茶してたときに、ひとりのコがその2日前に一緒に飲んでホテルに行った男子の話をしたんです。で、そのコは用があって先に帰ったんですけど、残った3人でその男子の写真を見ながらずっと話してました。3人のうちの1人がその男子のことを知ってて、Facebookのアカウントを教えてくれたんです。Facebookには何十枚も写真があって…」(22歳、女性、Uさん)
つまり、当事者不在のもとでも“相手”の写真が存分に見られる世の中になってしまっているということですね。
このように、いまや若者たちの恋バナは「登場人物の顔写真ありき」で行われるのが普通。SNSやスマホの浸透は、“恋バナ文化”にも大きな変化をもたらしています。
(文/しらべぇ編集部)