【興奮抑えて映画鑑賞する人たち】アクション映画を見て「コイツら助かるんだよなー」

2015/10/16 18:00


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車に引かれそうなヒロインが、間一髪で事故を避けたり、パーティ会場にいる主人公がナイフで刺されそうな瞬間、仲間がそれに気づいて危機を免れたり。アクション映画は楽しいけど怖くて見ていられません。だから、いつも危ないシーンになると「結局コイツら助かるんだよな―」と冷静に自分をなだめています。

これは、アクション映画をよく見るという田村さん(37才・男性・仮名)が、自分なりに映画を見る時に身に着けている作法だ。

「スリル満点」と言われるアクション映画は、いつだって観客を突然興奮させる。特に、映画の中盤は恐怖感を煽るシーンの連続で、危険でグロテスクな描写を前にして、思わずスクリーンから目を背けたくなる観客も少なくないだろう。


■映画のオチを想像すれば、どんな映画も怖くない!?

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そんなとき、田村さんのように、映画の「オチ」を想像することで目の間の危険なシーンを冷静に見ようとする観客が一定数存在する。

事実、男女1400人を対象に実施したアンケート調査によると、13.8%の人がアクション映画は「どうせコイツら助かるんだよなー」と思うことで自らの興奮を抑えて鑑賞していると答えている。

だが、これでは興奮しながら作品を見ることが難しくならないだろうか。田村さんはそれを承知で「オチ」を想像しているという。

作品のスリルより、目の前のシーンに対する恐怖を取り除くほうが優先されます。最近見た映画『ミッション・インポッシブル』も、危険なシーンの連続でしたが、最後に主演のトム・クルーズが助かることを想像しながら見たおかげで過剰にハラハラ・ドキドキせずに済みましたよ。

――その「ハラハラ・ドキドキ」を楽しむのが映画なのでは?

そういう批判をよくされますが、怖いシーンで心臓を悪くするよりはずっとましです。それに実際に主人公は助かりますし。でも、そういう定型化されたオチを作り手はそろそろ変えてもいいと思います。バッドエンドがもっと増えると、観客側は「どうせ助かるんだよな―」という気持ちで安心して見れなくなりますから。

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■オチを想像して外れる映画はよい映画!?

たしかに、映画のベタなシーンが増えるにしたがって、観客も成熟してくる。オチが読めそうなストーリーに大ドンデン返しが起きるのがフィクションの醍醐味とも言える。

観客を興奮させるためには、たとえハッピーエンドでもよりスリルを味わえるようにしたり、予想外にバッドエンドになったりと、作り手側に今以上の創意工夫が求められることは言うまでもない。

(文/しらべぇ編集部

qzoo【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2015年9月25日~2015年9月28日
対象:全国20代~60代男女1400名

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