息子をイイ男にしたければ西表島に連れて行こう②【溜池ゴロー、子育てこそ男の生き甲斐】

2015/10/21 19:00

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石垣島の港から高速船で40分のところに西表島はある。じつは西表島の面積は、沖縄県の島々の中で本島に次いで第2位の広さ。石垣島よりも広い。

しかし、本島や石垣島のように開拓されているわけではなく、島の大半を大自然が占めている。

原生林に囲まれ、ジャングルには大小様々な滝があり、河の下流にはマングローブの林が形成されて、天然記念物のカンムリワシやイリオモテヤマネコも生息する。ちなみに、島には信号が2つしかない。



 

■美しい海とジャングル

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初めてワシら家族が西表島に行ったのは、息子がまだ保育園の年長さん(5歳)のときだった。

すでに泳ぎが上手になっていた息子は、西表島の海では、シュノーケルと足ひれをつけ、ガンガン泳ぎ、海の中で魚を追いかけまくっていた。 しかし、西表島と言えば、海も素晴らしいのだが、やっぱりジャングルである。

ワシら家族は、インストラクターのお兄さん・Tさん(仮)に連れられて、ジャングルに行くことにした。 まずは、河の下流からカヤックを漕ぎ、マングローブの林の間を抜けて、ジャングルの奥まで入って行った。

そして、カヤックをおり、ジャングルの中に足を踏み入れる。

子供にとれば、けっこう険しい山道というか、ジャングル道というか、「道」の態をなしてない状態の中、「脚で」というより「体全体で」歩き登らねばならない。

土はぬかるみ、ちょっと油断すると滑ったり転んだりしそうになる。

周囲は、見たことのない木々や花などの植物に取り囲まれ、大きなクモが巣を張っていたり、トカゲが目の前を走ったり……何が飛び出てきてもおかしくないような状況で、常識の通用しない世界である。

当時5歳のワシの息子は、一生懸命にTさんの後ろを歩き、その場にあるあらゆるものに興味を示していた。

息子の表情や雰囲気からは、都会では味わったことのないような「ワクワク」と「ドキドキ」を身体全体で体感しているのが見て取れた。

いつものようにワシは頭の中で「ふふふ、今、息子の頭の中で、脳細胞がどんどん成長しているぞー」と、嬉しい気持ちでジャングルを歩き続けた。


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■五感をフル刺激!

そして、ジャングルを歩き1時間ほど経ち、ワシらがたどり着いたのは、滝がある場所だった。

小さな滝なので、滝の下で水に打たれることもできるし、滝壺の中に飛び込むこともできる。もちろん、息子は滝に打たれたり、何度も滝壺に飛び込み、大はしゃぎだった……。

ワシはますます「この瞬間にも息子の脳みそと身体の感覚はどんどん発達し続けている」と感じながら、息子と一緒にはしゃぎ続けた。そして、ひと通りはしゃいだ後、皆で食べる弁当は格別だった。

言葉や勉強からでは教えられない大きなことを自然は教えてくれる。この日の経験だけでも、5歳の息子は、「五感」の全てから良い刺激が与えられ、脳みそも一気に発達したとワシは思っている。

いま「五感」と書いたが……。 ワシは、人間が成長する過程(とくに幼少期)で、視覚・聴覚だけでなく、「触覚」でいろんな経験をするというのは大事だと思っている。

なぜなら「触覚」が「雰囲気や距離感を感じ取る感覚」に重要な役割を果たしているような気がするからである。 ワシは、大自然のなかで、弁当を口いっぱいに頬張る息子の姿をみながら確信した……。


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■結論! 息子をイイ男に育てるなら…

「大自然は、子供を一気に成長させてくれる! 息子が10歳になるまでは毎年、 ここに息子を連れてこよう!」 ……と。そのとき、ちょっとテンション高い気持ちで弁当を食べるワシに、インストラクターのTさんがこう言った。

「いや〜、息子さんは、本当に元気ではしゃいでくれるから、こっちも嬉しくなりますよ。


なかには、ジャングルの中で怖がったり、嫌がったりするお子さんもいますし、先日お連れしたご家族のお子さんは、滝のところに到着すると、すぐにゲームを取り出して、滝で遊ばずゲームに熱中してましたよ」


……んん?? ゲーム?? そのTさんからの話は、「大自然は子供を成長させる」と確信していたワシには、衝撃的なことだった。

ひょっとしたら、「大自然に成長させてもらえる子供」とは、「目の前にある自然に身体ごとどっぷり浸かることのできる子供」だけなのかも知れん。

そして、「どっぷり浸かれる大自然」が西表島にはある。 なので、息子をイイ男に育てるなら、西表島に連れていって、目の前の自然にどっぷりと浸からせようではありませんか!  てなわけで、今回は以上。

(文/溜池ゴロー

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