最近のテレビCM「7割が面白くない」 学生や高年収層から厳しい声
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民放のテレビを見ていると、必ず流れるCM。莫大な制作費をかけてつくられるバラエティ番組やニュースが無料で見られるのは、この広告収入によるものだ。
とはいえ、視聴者が見たいのはあくまで「番組」で、間に挟まれるCMは邪魔な存在。今ほど録画視聴が一般的になる前は、「トイレタイム」と呼ばれることもあった。
だからこそテレビCMのつくり手は、「「面白くして、見てもらおう」と知恵を絞っているわけだが、世の中の印象はどうなっているのだろうか?
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■テレビCMが面白いと思っているのは4人に1人
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1381名に調査したところ、テレビCMが面白いと思う人は4人に1人にとどまり、7割を超える圧倒的多数は「面白いとは思わない」と感じていることが明らかとなった。
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■学生では9割が「面白くない」
働き方によって、テレビの視聴時間やタイミングは大きく異なるはず。そのせいか、職業別では、くっきりと差が見られた。
「最近のテレビCMが面白い」と感じる人はどの職業においても少数派だったが、比較的高く4割に迫ったのがフリーター層。また、自営業や主婦はわずかに全体平均を超えた。
これらの支持から、「時間に余裕がある人たちはCMに好意的」かというと、そうでもなさそうだ。
今回の調査では、CMが面白いと考える人がもっとも少なかったのは学生でわずか1割。これは、テレビというビジネスの未来像に大きな影を落とすのではないだろうか。
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■高年収な人もテレビCMからそっぽ
職業別ほどではないが、年収での差も興味深い。
「面白い」と考える割合がもっとも高かったのは年収500〜700万円の中間層。テレビメディアが得意とする「マス」の人たちだ。しかし、そこから年収が上がるごとに支持率が下がり、1000万超では2割に。
面白いCMでなくても、有益な情報や説得力があれば人はモノを買うかもしれない。しかし企業には、こうした状況を理解したうえで戦略を練ることが求められる。
(文/しらべぇ編集部・盛山盛夫)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年10月23日~2015年10月26日
対象:全国20代~60代の男女1,381名