貨幣博物館がリニューアルオープン!お金の歴史を無料で体感できるぞ
貨幣博物館が11月21日にリニューアルオープンした。
日本銀行金融研究所の一部門である「貨幣博物館」(東京都中央区日本橋)がオープンしたのは1985年。
古貨幣収集家であり研究家だった田中啓文氏のコレクションを元に、コレクションが寄贈された当時、日本銀行総裁だった渋澤敬三氏、そして貨幣の専門家である郡司勇夫氏らの協力を得て誕生したのだ。
2014年には年間10万人を超える来館者があったものの、同時に不便さも目立つようになったことから、今回のリニューアルにより、新たに館内エレベーターや記念撮影スポットを設置、子供にも見やすい展示ケースの改装を行っている。
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■1億円の重さも体感できる
1階フロントで、人数や住所(都道府県)などを用紙に記入すると、階段もしくはエレベーターで2階に上がる。まず目に入るのが石のお金(ヤップ島の石貨)だ。
少し進むと「1億円を持ってみませんか」がある。残念ながら本物の札束ではないものの、重さ(約10キロ)と大きさは本物と同じ。
さらに記念撮影スポットや映像コーナーがあり、明治15年で当時大蔵卿だった松方正義署名の営業免状を展示している。
ちなみに、残念ながら館内は撮影禁止。
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■眺めるだけじゃない。楽しめる工夫だらけ!
さて館内はというと、単に陳列物を眺めるだけでなく来館者が参加して楽しめるようになっている。
たとえばリニューアル記念として、豊臣秀吉が鋳造させた天正菱大判の本物を展示中。その大判のレプリカや、分銅金のレプリカを持つことができる。
また、館内には千両箱のレプリカを持てるコーナーも。約20kgで、ずっしりと重い。
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■昔から偽造防止の苦労は絶えない…
とくに目についたのは、いつの時代でも偽造に対する備えが欠かせない点だ。古来より偽造を防ぐために、貨幣にも紙幣にも様々な工夫を施している。
こちらのスタンプカードを見て欲しい。江戸時代に各地で流通した藩札(はんさつ:一部の地域内でのみ使えるお札)を元に、赤、緑、黒と3色に分けている。
これは偽造を防止するために、版木を分割して管理した工夫を分かりやすく紹介したもの。
その他にも、現在発行中の紙幣で使われている隠し文字をルーペで拡大したり、特殊なインクを使っていることをライトで照らして実験したりするコーナーも。
さらに押収した偽造紙幣と本物の紙幣を見比べるコーナーもあり、「なるほど、違う!」と思わされる。
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■貴重な天正菱大判は来年2月末まで
貨幣博物館のパンフレットには、見どころの1つとして「歴代の大判・小判がずらり!」とある。その他にも、金貨や銀貨を数多く展示してあるので、見るだけでも眼福のはず。
なおリニューアル記念に展示している天正菱大判の本物は来年2月末まで。それ以降はレプリカ展示となるので、お見逃しのないように。
【貨幣博物館】
東京都中央区日本橋本石町1-3-1日本銀行分館内
定休日/毎週月曜日(祝休日は開館) 休館期間/12月29日~1月4日
9:30~16:30(入館は16:00まで) 入場料無料