【ストレスを時間に換算】渋谷や羽田空港よりヒドい都内乗り換えストレス駅はここ!!

2015/12/11 11:00

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上京してきたばかりの土地勘のない人にとって、東京都内の鉄道の乗り換えの複雑さからくるストレスは、おそらく相当なものでしょう。それが外国人ならなおさらです。

本記事では、公共交通機関の乗り換えで発生する「心理的負担」について、都内にあまり土地勘のない、かっこ若手スタッフが実際に現地に足を運んでデータを収集!!

不慣れな人にとって特にひどい乗り換えストレスが発生する駅はどこなのか、明らかにしました。


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■「一般化時間」で心理的ストレスを比較

ところで移動にかかった心理的ストレスなんて、どう比較すればよいのでしょう? 今回の調査で採用したのは、国交省国土技術政策総合研究所が発表した「一般化時間」という算出方法です。

これは、目的地への案内表示がわかりやすいところにあるか、階段やエスカレーターの上り下り、動く歩道の有無と言った移動に心理的負担を与える要素を考慮。

そのすべてを「屋外の平らな場所で歩いた場合」の時間に換算して比較できるように考えられたものです。

つまり、この方法で計算すると、たとえば羽田空港の第1ターミナルと第2ターミナル間を歩いて移動する事になってしまった心理的ストレスに匹敵する、都内の鉄道乗り換えパターンはどこ? の様な比較が出来るようになります。

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■都内9箇所の乗り換え難所で測定

今回は羽田空港のターミナル間移動をふくむ、都内にある代表的なキモチが「萎える」、または「わかりつらい」乗り換えパターンを独断と偏見により9箇所厳選。

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土地勘のないかっこ若手スタッフが、実際にかかった移動時間と、「一般化時間」の比較を行いました。なお乗り換えは、降車駅のホームの真ん中から乗り換え先のホームに到着するまでを。

羽田空港の場合は、第1ターミナル2F出発ロビー3番時計台前から第2ターミナル2F出発ロビー3番時計台までを実測調査範囲とし、エスカレーターと動く歩道は「立ったまま」、信号は「赤信号を待つ」ことをルールにして計測しています。

その結果、国土交通省による「一般化時間」の定義では、適切な方向表示や、エスカレーターなどの整備により、ほとんどすべての場所において、実際にかかったよりも小さな心理的負担のもと、公共交通の乗り換えや移動が行われているという評価になりました。

不便になったことで話題に上ることが多い、渋谷(湘南新宿ライン~東急東横線)にいたっては、実態の半分の心理的負担で乗り換えを行えている結果に。

そして、羽田の第1と第2ターミナル間移動にほぼ匹敵する心理的負担が強いられた乗り換えの難所は、赤坂見附(銀座線 赤坂見附駅~南北線 永田町駅)だと判明しました。

成田4唯一、実測時間が「一般化時間」を上回ったのは、知る人ぞ知るマニアックな方法である、山手線 有楽町駅から京葉線 東京駅への改札外乗り換え

narita5https://www.instagram.com/p/siwdr8yDO6/

実は、京葉線の東京駅は、有楽町駅のすぐお隣にある東京国際フォーラムの地下にあるため、それを知っていれば東京駅から動く歩道経由で乗り換えるよりも、実にスムーズ。実際には5分以内で乗り換え可能です。

しかし、有楽町駅に積極的な案内表示はないため、土地勘のないスタッフは手探りで乗り換えに挑戦することになり、かなりの時間を費やしてしまいました。


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■地上と地下・屋内でストレスが少ないのは?

では、同じ乗り換えを地上ルートと屋内・地下ルートで行った場合、どちらの方がストレスを感じずにすむのでしょう?

そこで、今回調査した中で、最もストレスフルな乗り換えパターンとなった都営大江戸線新宿駅から西武新宿線新宿駅の乗り換えについては、地上に出て乗り換える方法と、地下通路だけで乗り換える方法の2つに分けて比較することにしました。

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その結果、地上を使った乗換の場合、実測と「一般化時間」は、ほぼ同水準の結果が出ています。

一方、地下通路を使った乗換では、実際には地上の乗換よりも多くの時間が掛かるにもかかわらず、「一般化時間」が実態より5分以上短くなりストレスが少なくて済むという結果が導き出されました。

これは、信号機などにはばまれることなく、行先表示も適切に配置されている地下通路の心理的負担の少なさが有利に働いた結果だと言えそうです。

「慣れていない乗り換え」で人はどれくらいストレスを感じるのか?

一般化時間」は毎日をそこで暮らしている私たちがつい、見落としがちの街の利便性について、ちょっとした気付きを与えてくれそうです。

調査の詳細については、かっこのサイトをぜひ、ご覧ください。

(文/かっこ株式会社・成田武雄)

■調査概要

都内の主なターミナル駅の乗り換えにかかる時間および、羽田空港第1ターミナルから第2ターミナルへの移動時間を20代前半の男性2名により実測。
合わせて移動中の施設形態(屋内外、階段、エスカレーター、動く歩道 等)とその所要時間についても調査。
国交省国土技術政策総合研究所「一般化時間による交通結節点の利便性評価手法」(2015年11月25日確認)を参考に一般化時間を算出・グラフ化し実測値と比較。
本調査では、高齢者ではない人が通勤以外の目的で移動することを想定した。
また、乗り換えは、降車駅のホームの真ん中から乗り換え先のホームに到着するまでを、羽田空港の場合は、第1ターミナル2F出発ロビー3番時計台前から第2ターミナル2F出発ロビー3番時計台までを実測調査範囲とした。
なお、エスカレーターと動く歩道は「立ったまま」、信号は「赤信号を待つ」ことを前提として実施した。

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