若手社員に無理やり食べさせる「食ハラ」が横行してる?
セクハラやモラハラ、マタハラなど、多種多様なハラスメントが横行する現代。
近頃では「ゼクハラ:結婚適齢期になったカップルの彼女が彼氏に結婚してもらおうと、部屋の中に結婚情報誌『ゼクシィ』を置いてアピールすること」などの言葉まで出てきている。
そんな中、また新しいハラスメントが。なんでも、若手男子社員に無理やりから揚げなどの揚げ物を食べさせようとする「食ハラ」(食事ハラスメント)なるものが存在するようなのだ。
■実際、結構よく行われているみたい
アンケートサイト「マインドソナー」によると、全体の約30%が「飲み会で残飯を若い男性に食べさせる光景を見たことがある」と回答。唐揚げなどの油ものに限定しても、20%もの人が「見たことがある」と回答した。
実際、Twitterでも多数の「食ハラ」報告が確認できた。
私のような少食な人間は、一度にたくさん食べられないし、納得できない食品で一度胃を充たすと、しばらく代わりを食べられない。その辛さがわからない「健啖家」の人は少なくない。「アルハラ」ならぬ「食ハラ」をされて、若いころはずいぶん苦しい思いをした。
— Koichiro Sukegawa (@Teika27) December 19, 2015
入社直後バルバッコアに連れて行かれた時、食ハラで死ぬほど食わされたな…120kgのおっさんの倍食わされたんだった…
— 所存 (@ShaBan2045) December 13, 2015
先日、しらべぇでは「いっぱい食べる男子が好き」と語る女子に対し、恐怖心を抱く男子たちについて取り上げたが、恐怖の対象は女子だけではなかったようだ。
関連記事:「女性の6割が大食い男好き」に恐怖する男性たちを直撃
■食べたくない理由は…今どきだった
とは言え、若い男子たちと言えばまだまだ食欲旺盛な年頃のはず。「食べたくない」と語る理由は何なのだろうか? 該当者に聞いてみると…
「友達となら全然いいんです。会社の飲み会で、旨くもない、誰が箸をつけたかわからない残飯を食べることが嫌なだけ」(26歳)
「食べろと言われれば食べれるけど、太りたくないし、健康のことを考えると嫌だ」(23歳)
「から揚げとか、油ものは正直、嫌ですね…『俺が若い頃はこれくらい余裕だった』みたいに言う人いますが、若いうちから胃もたれする人だっている」(28歳)
「ジ○リアンの上司に連れられて店に。脂っこいものが得意じゃないのですが、場の空気を盛り下げちゃいけない気がして断れず…言い出せない自分も悪いんですが『美味しかったろ? 感謝しろよ!』って言われた時は、正直イラッとしちゃいましたね」(24歳)
「若い男子=貧乏で食事にありつけてない」といったイメージは、もはや過去のものなのかも。とは言え、少し潔癖で社交性に欠ける印象もなくはない気がするが…どうだろうか?
関連記事:名物は「わんこそば」だけじゃない!焼きかぜ、さんまラーメン…一度は食べたい岩手グルメ
■結局、相手によるのかも?
インタビューを通じてよく聞かれたのは「相手による」「内容による」というものだ。
美味しく、普段なかなか食べられないようなものであれば「食ハラ」ではないし、一緒にいて楽しい人なら、無理やり食べさせられても不快には思わないらしい。そういう意味では、セクハラなどと本質的には変わらないのかも。
善意で行っている年配者も多いと思われる今回の一件だが、大事なのは「相手の立場に立って考える」ということなのだろう。
セクハラとは違い、大事には発展しなさそうだが、部下にウザく思われないためにも、飲み会での振る舞いには注意したいものだ。
(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)