【マツコも絶賛】老舗で「ずんだ」の知られざるルーツに迫る
「仙台名物」と聞いて頭に浮かぶのは、「笹かま」「牛タン」「萩の月」。
ところがちょっと仙台の駅ナカを歩き、見回してみると、しのぎを削る笹かまや牛タンの店の渋い茶色の間から緑色のものがちらほら目に入ってくることだろう。
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■茶色に映える緑のパッケージ
カントリーマアムにプリッツ、きのこの山にスティック飲料まで! すべて「ずんだ味」だ。
マツコ・デラックスが自身が司会を務める番組「月曜から夜ふかし」で取り上げ、その後大人気となった「ずんだシェイク」。このように、仙台駅では「ずんだ味」の食品はたくさん見かけることができる。
駅の土産物案内の中にも、緑のずんだ餅が堂々と入っている。
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■「ずんだ」ってなんだ?
そもそも、「ずんだ」とは何なのだろう? ずんだ餅を全国で販売、仙台のみならず東京や大阪にも直営店を持つ、「ずんだ茶寮」の店員さんに話を伺うと…
「枝豆をすりつぶして、餡にしたものを『ずんだ』といいます」
とのこと。すり潰された枝豆に砂糖を加えペースト状になったものを、小豆の餡のように餅にまぶすのがオーソドックスな食べ方。
お菓子のパッケージに枝豆が描かれていることもあるが、単なる「枝豆味=ずんだ」ではないのだ。
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■「ずんだ餅」の老舗
そんなずんだ餅であるが、仙台駅から程近いところに老舗があるという。しらべぇ取材班は早速向かうことに。駅前の喧騒を後にし、歩いて10分ほどの場所にその店、「村上屋餅店」はある。
お盆の時期に食べられていたずんだ餅を最初に商品化した店と言われているが、店員さんにると、「138年の歴史の中で、いつから始めたのかはわからない」そうだ。
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■老舗は「づんだ餅」と書く!
伝統的な餅菓子のほかに、トマト大福やチアシード入りの大福が店頭に並んでいる。「胡麻餡もくるみ餡も美味しいわよ」と言いながらも、店の一押しはやはり「づんだ餅」。
上記の写真ののれんにも書いてあるが、村上屋餅店ではずんだ餅のことを「づんだ餅」と書くのだと言う。表記にも歴史を感じることができる。
「ずんだ」は豆をすりつぶす道具、豆打(づだ)が訛ったものだと言われている。「づた⇒づんだ⇒ずんだ」というわけだ。
勘違いされがちだが、東北のどこかの地方の方言ではない。
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■「ずんだ」が標準語に?
仙台では「ずんだ(づんだ)」と呼んでいる緑色の餡を、お隣の山形では元々、「ぬた」または「ぬだ」と言うそうだ。
しかし、実際に山形のお餅屋さんに行くと「ずんだ(ぬた)大福」と書かれていることが多い。べちゃっとした状態のことを山形では「ぬた」と呼ぶのだが、客に伝わりにくいために「ずんだ」と表記しているそうだ。
それだけ、「ずんだ」が全国区になってきているということかもしれない。
(写真・文/しらべぇ東北支部・アベシズカ)