総人口5人でも「国」!宣戦布告も?世界のとんでもミニ国家
日本の人口は約1億2000万人。「国」というと、こうした規模をイメージする人が多いだろうが、世界にはとんでもなく小さな「自称国家」がある。
「ミクロネーション」とも呼ばれるこうしたミニ国家は、独立国と似ているが、もちろん各国政府や国際連合などには承認されていない。
しかし、たとえばオーストラリア1国の中にも約30か国ものミニ国家が存在しており、その存在が注目されている。
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①ミニ国家の元祖『ハット・リバー公国』
オーストラリア南西部の都市パースから車で9時間ほどにある『ハット・リバー公国』は、レオナード公を元首とする自称独立国家。国王の石像は、同国の有名観光スポットとして注目を集めている。
国民はわずか23人で、通貨は「ハットリバー・ドル」(オーストラリア・ドルと等価)を使用、外務大臣や財務大臣などの機能はレオナード公の息子たちが分担してその役を担っている。
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■オーストラリアに宣戦布告するも…
州政府が「地方の農地を取り返す権利を認める法案」の審議を進めていることを知り、憤慨した当時のレオナード公は独立を宣言。
1976年には、オーストラリア郵便局がハット・リバー公国の郵便物の処理を拒否することを通告したことをきっかけに、レオナード公はオーストラリアに宣戦を布告したが、数日後には停戦を宣言したという過去も。
海外からは、同国の物珍しさやパスポートに押される出入国スタンプを求め年間4万人が訪れるなど、立派な観光立国だ。
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②アニメにもなった家族5人の『ワイ公国』
シドニー郊外にあるモスマン市に位置する『ワイ公国』は、ポール公とその家族5人で構成されるミクロネーション。「家族5人で?」と思われる読者も多いだろうが、このワイ公国、国家の三要素である「領域・国民・主権」をしっかり満たしている。
1993年、行政区であるモスマン市に道路敷設を申請したポール公だったが、行政区のミスなども重なり申請は却下。自分の土地であるにもかかわらず自由にできないことに激怒したポール公は2004年、建国を宣言しモスマン市長はこれを認めた。
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■交通手段は○○、あのアニメにも登場?
同国の経済は、芸術家として国王自らが経営している芸術学校の収入が主。一方、国内の交通手段はエレベーターとなっている。
また、国家を擬人化したアニメで知られる『Axis powers ヘタリア』では、ワイ公国は『ワイちゃん』として擬人化されており、芸術に造形が深い国王だからだろうか、同国はこれを公認している(ツイッター画像左)。
@gasomayu ヘタリア ・ワイ公国 ・ルーマニア ぜひとも見たい… pic.twitter.com/9gKaFAfEGB
— 桜雪零@20日フィルにてトド松! (@rei_cherrysnow) 2015, 7月 12
さらには、国王自ら同キャラクターを独自のタッチで描いた絵が同国ホームページに掲載されている。
(文/しらべぇ編集部・阮)
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