【懐かしい】廃止された「座高測定器」の存在意義はあった?
あるTwitterユーザーがイラストとともに投稿したツイートが話題となっている。
ある世代以上の人は、懐かしさを感じるかもしれない。これは、学校の健康診断などで「座高測定」をするための機器である。
文部科学省の学校保健安全法施行規則が改正されたことにより、平成27年限りで座高測定器は廃止となった。その廃止理由は、「意味がないとわかったから」と至ってシンプル。
しらべぇがアンケートサイト「マインドソナー」で調査をしてみたところ、約4割の人が存在意義がわからないと回答している。当時、疑問を抱きながら検査をしていた人もいるようだ。
■座高測定器の起源
文部科学省によると、座高測定器は昭和12年に内臓の発育を確認するために始まったといい、上半身と下半身のバランスを測定していたそう。
これにより子供の発育状態を知ることができたり、学校で生徒が使う机や椅子の高さを決めるのにも役立つとされていた。だが、学校側からは「子供たちの健康管理と座高の関係が分かりにくい」との声も上がっていたらしい。
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■「座高測定は省略できるよな…」→廃止へ!
そしてついに、文科省の有識者会議でも2013年12月に「身長と体重のデータを活用すれば座高は省略できる」と提言される。このため文科省は廃止することを決定し、施行規則を改正するに至ったという流れであった。
座高測定経験者にはあるあるな話だが、測定することでわかる「足の短さ」。検査により被害を受けた人は、多く見受けられる。
「足の短さを調べてなにになるのかって思ってた。クラスでは、足の短いやつをイジるので大きな問題になったこともあった」(20代女性)
「足の短さって、悩んでいる人にとってはけっこう深刻。なのに、健康診断でやるなんて公開処刑もいいとこだった」(30代男性)
「自分は平均的な足の長さだと思っていたけど、そうじゃないことを知ってしまった。短いからなんだって話ではないけど、調べる意味も不明」(30代女性)
子供たちの間ではイジメの種になる可能性もあった座高測定器。唯一いいところがあるとすれば、ただ座るだけでよく、異常を発見するものでもなさそうなので、ほかの検査に比べ「楽」「怖くない」という点だろうか?
だがこうして利点を探してみても、最終的には「やっぱり意味はないのかも…」の結論に行き着いてしまうのである。
(取材・文/しらべぇ編集部・chan-rie)