小保方さん手記発売!『現役早大生』は今、何を思うのか【文系編】

2016/01/30 07:00

小保方晴子

2014年末、STAP細胞に関する研究論文を発表。一躍時の人となったものの、研究に多数の不備が見つかり、マスコミの過激なバッシングを受けた小保方晴子・元理化学研究所研究員

早稲田大学の博士号はく奪や関係者の自殺など、さまざまな観点から注目を集めたが、世間の目から逃れるように姿を消した小保方氏。

一年以上の時間が経ち、話題もすでに風化しつつあったが、28日に手記『あの日』を発売、再び注目を集めている。しかし、マスメディアが騒ぐ一方で、人々の反応は冷ややかなようだ。とくに、若者世代は無反応と言ってもいい。

これはなぜだろうか? しらべぇ取材班は小保方氏の出身校である早稲田大学を訪れ、現役早大生の意見を聞いてみることにした。



 

■一見、無関心な文系学生…しかし、口を開くと

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しらべぇ取材班が最初に向かったのは、早稲田大学戸山キャンパス。文系の学生たちに話しかけ、「小保方さんの一連の報道についてどう思いますか?」と問いかけてみた。

①文化構学部2年男子の場合

A「小保方さんについてはとくに興味はないです。同じ大学と言っても、(自分は)文系だし。でも、真面目に考えるなら…表になっていない部分が多かったので、そこが第三者に知ってもらえるのは意味があるのでは?」


B「自分は『なぜ出版したのか謎』って思います。書かずに闇に葬ったほうが本人のためだったんじゃないでしょうか? 『少年A』みたいに、出版社の話題作りかな」


A「それは間違いないよね。あと、小保方さんと言うより、メディアに対して違和感は強く感じていました。勧善懲悪したがるなあと。きっと、世の中のほとんどの人がわからない題材なのに、裁くのは僕らじゃないとも思う。それよりも、再発防止の仕組み作りが大事では? 人格批判はなにも生まないと思う



②文学部4年男女6人組の場合

C「小保方さんに対して思うことはとくにないですね。レポートの剽窃(ひょうせつ)が当時厳しくなって、理系の友達が嘆いてたとかはあるけど」


D「文系でも、メールの回数は増えたよね。僕は高校が小保方さんと同じで、一時は『そろそろノーベル賞が出るらしいよ』なんて言ってたんですけど、そこからの落差は大きかったです(笑)」


E「自分は小保方さんひとりのせいで研究がなくなるのはどうかと思います。カミオカンデとかも、何代にも渡って研究してきたからああやって実績につながったわけだし。もし、今後STAP細部が本当に海外で発見されたら、日本にとって大きな損失になるのでは?」


F「僕はマスコミに対して不信感が増しましたね。全体を取り上げたらキリがないけど、明らかに一部を取り上げているなと。真実を知らないという真実だけが残りましたね」


G「そういうマスコミに対しての風刺画像が流行ったよね、当時は」


上記引用ツイートは、学生が実際に見せてくれたのと同じものだ。

20人以上の文系学生に話を聞いたところ、第一声で返ってきたのは「興味ない」「どうでもいい」などの言葉であった。しかし、粘り強く聞いてみると、そろって口から出てきたのはメディアへの不信感である。

さとり世代と称され、なにかと批判の対象になってしまう現代の若者たち。しかし、決して意見がないわけではなく、そこにあるのは「発信することに対して慎重な姿勢」ではないだろうか?

小保方氏の一連の報道に対し、それに便乗するわけではなく、同情もせず、ただただ冷静に見ている学生が多いように見受けられた。

ネット社会が拡大し、マスメディアも宇宙のように果てしなく膨張していっている現代。若者たちは、報道姿勢に対してどの年代よりもさとった世代なのかもしれない。


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■理系学生に取材したところ…まさかの取材拒否!?

続いて、しらべぇ取材班が訪れたのは、戸山キャンパスから徒歩10分のところにある西早稲田キャンパスだ。

小保方氏も通った理系学生たちのキャンパス。しかし、その取材は予想以上に難航することになる(後編に続く)。

(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓

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