「カニ食いに行くで!」と兵庫県民、この冬も大移動していた
冬の味覚では「王様」に位置付けられてきた「カニ」。現在、山陰や北陸などでトップシーズンを迎えているのが「ズワイガニ」だ。
ズワイガニは高級食材としても知られるだけに、おいそれと口に入るものではない。とはいえ機会さえあれば、迷わず食べたいもののひとつであろう。この時期は、カニ産地の温泉とセットにした「グルメツアー」の募集もよく見かける。
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■「産地で食べる」1割届かず
しらべぇ編集部の調査によると、「この冬、カニを求めて産地へ旅行する予定だ」という人の割合は9.2%。やはり「お高い」食材だけに、予想通りの低い数値にとどまり全体の1割に届かない結果となった。
ましてや産地へ出かけて食べるとなると、費用に加えて時間の捻出もまた、現実的な課題として立ちはだかる。
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■兵庫県民は「産地で」
さらに調査を進めて都道府県別に見ると、突出して大きな数値を示したのが兵庫県。県北部の日本海側にズワイガニの別名「マツバガニ」の水揚げ漁港を抱えるとあってか、「カニを求めて旅行する予定だ」という人が16.0%に達する。
朝しょっぱなからかにカニはまかぜ笑
カニ食いたいやん笑 pic.twitter.com/1y5LZww9KD— 柘植 智志 (@tsuge_0911) December 25, 2015
旺盛な需要を見込んでかJRも毎年、シーズン中は県南部の都市部から北部へ直通する特急「はまかぜ」に臨時便を増発している。列車名は、ズバリ「かにカニ」。カニへの偏愛が著しい兵庫県民の利用にはうってつけの愛称だといえよう。
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■カニ王国・北海道は冷静
なお都道府県別で最も小さい数値を示したのは北海道の2.7%。
一般的には冬がシーズンとされるカニも、北海道に限ると「ズワイガニ」のほか「タラバガニ」「毛ガニ」「花咲ガニ」のいずれかが、年間を通して道内に水揚げされている。
日常的に入手できる環境があるせいか、どうも「カニ食い旅行」にはあまり興味がない様子。同じカニの名産地でも「冬や!」「カニや!」「食いに行くで!」と熱狂する傾向の兵庫県民とは対称的な冷静ぶりを見せた。
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■狙い目はこれから
ズワイガニは3月までがシーズンだが、高止まりしている相場も2月に入ると徐々に下がり始めるのが通例。産地へ出かけて食べるにも家庭の食卓で味わうにも、これからが狙い目になってきそうだ。
(文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年12月22日~2015年12月24日
対象:全国20代~60代の男女1,353名