インドネシアのCoCo壱番屋にベンチがある「意外な理由」とは
2016/02/02 06:30
CoCo壱番屋といえば、リーズナブルな価格で美味しいカレーを提供してくれる、庶民に優しいお店。
そんなココイチだが、じつはインドネシアにも進出している。庶民を代表して、取材班がインドネシアのココイチ向かったところ、日本のココイチとは異なるある点を発見した。
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■インドネシアのココイチは「上級国民」向け?
店舗に足を踏み入れると、以下のような点に気付く。
・日本とは異なり、高級ショッピングモールの中に店を構えている
・カウンター席よりもテーブル席が多い
・ライスの追加大盛りは最大550gまで(日本では最大1500gまで)
・かなりの高価格(一食あたり430円程度から)
例外もあるが、ココイチを含めたほとんどの日系フードチェーン店は、このような経営方針を立てているようだ。中でも注目すべきはメニューの価格。
ジャカルタ州の最低法定月給は300万ルピア(約2万6,000円)であることを考えると、一食5万ルピア(約430円)からの値段設定は、かなりの高額だと言っていいだろう。
店のコンセプトはあくまでも「高級志向」。インドネシアのココイチは、庶民向けではなく、「上級国民」向けだということが窺えるだろう。
だが、出されるメニュー自体は日本のそれとあまり変わらない。ジャカルタの店舗でも、納豆カレーが提供されているのは意外だ。
もちろん、自分の意思であらゆるバリエーションのトッピングができるというシステムも健在。テーブルには福神漬けも用意されている。
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■この椅子は誰のため…? 上級国民狙いならではの理由が
そんな店の前には、ベンチがいくつか置かれている。もっともこれはココイチに限らず、日系飲食店の軒先には、椅子かベンチが設置されている場合が多い。
これは単に、店外で待つお客のためのものではない。付き人が待機するための場所である。
インドネシアの上級国民達は、必ずと言っていいほどメイドとドライバーを雇っている。とくにメイドは、常時複数人が雇い主に従っているため、店舗外に別途待機用のベンチが必要なのだ。
日本式の「狭い店内にカウンター席」という構造がインドネシアで採用されないのは、こうした理由も関係している。日本の「おもてなし」精神は、遠くインドネシアまで浸透しているようだ。
(文・取材/しらべぇ編集部・澤田真一)