餃子日本一が浜松決定に宇都宮民ブチギレ「インチキ!正嗣入れたら勝つ」
総務省の調査によると、2015年の一世帯当たりの餃子購入金額が宇都宮市3,981円、浜松市が4,646円となり、浜松市が2015年の「餃子日本一」に選ばれたと、新聞やニュースなどで大きく報じられた。
だが、この結果にまったく納得がいかないと話すのは、宇都宮在住の男性。彼いわく、この調査自体が浜松市に圧倒的な有利なもので、宇都宮市民から見ると完全にインチキなのだという。
いったいなぜ宇都宮市民は、浜松市餃子日本一に納得がいっていないのだろうか? 詳しく聞いてみると、“浜松市の陰謀”ともいうべき明確な理由があるのだそうだ。その詳細は以下のとおり。
■疑惑その①:飲食店で買った餃子や冷凍餃子の金額が入っていない
「まず言いたいのはね、宇都宮市民は餃子はスーパーで買わないんですよ! なぜならいい店がいっぱいあるんだから! 大人気店の『正嗣』の売り上げ入れただけでたぶん勝っちゃいますよ!」
理由としては、「宇都宮には餃子のお店がいっぱいあるので、スーパーで売っている生と焼き餃子だけの調査では不利になる」ということであった。 果たして彼の言うことは事実なのだろうか?
i タウンページで餃子店の数を調べてみると、宇都宮市は134件、浜松市は123件が出てきたので、餃子屋の数は宇都宮市の方が確かに多いようだ。
また、スーパーマーケットの数を見ると宇都宮市は141件、浜松市は235件と、浜松市のほうが多い。これは宇都宮市の人口約52万人と、浜松市の人口約79万人で割ってみても圧倒的にスーパーの多い浜松市に有利な条件である。
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■疑惑その②:裾野市と静岡市に餃子屋が多いのでわざと入れていない?
「それに浜松市ってじつは静岡県内で一番餃子屋が多いイメージだけど、今回の調査と同じように人口当たりで割ると裾野市や静岡市のほうが餃子屋が多いんですよ。
完全に浜松有利に仕組まれてるでしょ? あと浜松の餃子屋より沼津の駅前にある中央亭とか北口亭のほうが美味しいですよ!」
ふむふむ、味については置いておいて、それは意外である。試しに裾野市のサイトを見ると、2002年とかなり古いデータだが「市民10,000人あたりのギョーザ取扱い飲食店数が日本一多い!」と書いてある。
また、裾野市で消費される冷凍惣菜で、ギョーザはコロッケに次いで第2位なのだそうだ。うーん、これを見る限りだが、確かに浜松有利なデータなのかと思い始めてしまった…。
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■疑惑その③:店で食う浜松餃子がたいしてウマくないから出来合いを食ってる?
「あとね、浜松のスーパーで売ってる餃子って全部が浜松餃子じゃないでしょ? 宇都宮餃子のようなスタンダードなやつ買った金額も調査に入れてるんじゃないですか?
店で食う浜松餃子がたいして美味しくないからスーパーで「生の宇都宮餃子」を買って食ってる額も入ってる気がしますよ! ちゃんと調べてください!」
こ、これは単なる勘繰りな気がするが…まぁ調査内容はあくまで「餃子の購入金額」なだけあって、博多風の餃子や大阪の一口餃子、普通の焼き餃子も入っている可能性はある。
浜松餃子がウマいかウマくないかは個人の好みなので微妙なところだが、スタンダードな宇都宮餃子は全国で売っているため、その売り上げが調査に含まれていたら納得いかないのかもしれない。
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■疑惑その④:結果発表に浜松市のゆるキャラ「出世大名家康くん」を呼んでる
「データ以外にも怪しい部分があるんですよ。だいたいね、なんでまだ結果が分かってない時点で家康くん呼んでるんですか?
もう見る前から結果分かってたんじゃないんですか? だいたいね、徳川家康だってホントは愛知の岡崎の人じゃないですか! あと好物は餃子じゃなくて天ぷらでしょ! インチキ大名じゃないですか!」
うーん、これは確かに結果がまだ分からない時点でゆるキャラを動員するのは気が早いのかもしれないが、確認場所が浜松市役所だったのですぐ呼べたのかも。疑惑としては微妙なところである。
いろいろ突っ込みどころはあるが、「餃子日本一」を名乗るのであれば、確かに外食や冷凍の餃子の売り上げもカウントした方がいいのでは…という結果であった。
(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)