「ブラック企業の若者」と「風俗嬢」は共感しあえるらしい
「お金を稼ぐのは大変だ」
社会人なら誰しも一度はそう感じたことがあるのではないだろうか? やりがいがあり、仕事内容が楽しく、給与もいい仕事に就けている人は幸せ者と言えるが、現実的には多くの人がなんらかの不満を持っているはず。
中には、「我慢してお金をもらう」という、あまり生産的とは言えない考え方になってしまっている人もいるようだ。
■5人に1人は時が経つのを待っている?
しらべぇ編集部が全国20代~60代の男女1353人にアンケート調査を行ったところ、「一日我慢したらいくら稼げると思ったことがある」と答えたのは、全体の21.7%。
該当者に話を聞いてみると…
「深夜のバイトをしていた時、肉体的にすごくしんどかった。『一晩で1万円』って呪文のように頭の中で繰り返してました」(27歳・男性)
「SEをしてた時、仕事が嫌で嫌で仕方なくて給料だけが働く意欲だった。しかし、それも定時で帰れた一年目まで。二年目からは時給換算してしまって辛かった」(25歳・男性)
「居酒屋バイトは酔っ払いや吐く人のせいで苦痛でしかなかった。ただ、忙しい分時間はすぐに過ぎるので、『今日と明日我慢したら諭吉!』って思いながら働いてました」(23歳・女性)
どんな仕事でも、お金を稼ぐことは大変なようだ。
関連記事:Gカップグラドル岸明日香が「焼肉デート」でモテる極意を伝授
■ブラック企業の若者と風俗嬢は似ている?
しらべぇ編集部が取材を行った人の中には、「ブラック企業の若者と風俗嬢は、似ている部分がある」と語ってくれた男性がいた。彼の意見は以下のとおりである。
「ある時、風俗嬢に仕事のことを話したことがあるんですよ。『しんどいことがあっても、どれだけ上司にイジメられても、一日を乗り切れば一万円手に入るんだ…。そう思うと、なんとか我慢できるんだ』って。
そうしたらすごく共感されて『わかる。私も嫌なお客さん来る度にストレス溜まるけど、こいつ乗り切ったらいくら、と思ってやってるもん』ってぶっちゃけられました。
その時、僕が思ったのは『風俗嬢と社畜は意外と似てるかも?』ということなんです。お互い、心身ともに大きなリスクにさらして、お金を稼いでいるわけじゃないですか?
また、『自分の時間を売っている』という意味でも似てるなと感じました。風俗嬢はひとり相手していくらか明確にわかるし、給料も日払いと聞くし、とくにその感覚は強いでしょう。
でも、一方では風俗嬢に共感されたことに心の奥で愕然している自分もいました。自分が創造的な仕事をしているとは思ってなかったけど、風俗嬢と同じなのかって。そして、風俗嬢を内心見下していたことにも気付き、自己嫌悪。
そんなことがありつつも、他に話せる人がいなかったのもあり、僕は彼女のもとに通い続けました。なけなしの金を握ってね。嬢と客という関係でしたが、ふたりの間にはなにか通じたものがあったと思う。
でも、冷静に計算したらその子、僕より全然収入が多い。大学生のバイトなのにですよ? それを知った瞬間、冷めてしまいました。もちろん彼女も、僕以上に大きなリスクを自分の身体に負わせているのはわかっているんですが…」
ブラック企業の若者も風俗嬢も、自分の心身を危険にさらしているという意味では共通していると言える。共感できる人がどれだけいるかは不明だが、両者は意外に引き合う部分があるのかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・クレソン佐藤)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年11月22日~2015年11月24日
対象:全国20代~60代の男女1353名