君もヒーローになれる!仮面ライダーの変身プロセスを徹底解析
こんにちは、モノブライトのベース、出口です。特撮ヒーローのいちばんの見せ所は、なんと言っても「変身する瞬間」です。
ヒーローの数だけ変身のための所作や動作があり、それがヒーローを象徴するアイデンティティになっています。
今ではほぼすべてのヒーローがおこなう変身ポーズですが、この元祖が仮面ライダーというのはご存知でしょうか?
仮面ライダー以降、この「変身前の儀式」が定着し、あらゆる動作が考案され、今日まで変身ポーズ文脈が受け継がれているのです。
本記事では、変身ポーズのパイオニアである仮面ライダーの変身プロセスの意味と役割を調べてみました。
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■昭和仮面ライダーにおける、変身の動作の意味とは?
仮面ライダーの変身といえば、腕をゆっくり回し、うなるような声で
「ライダー、変っ身!」
が印象的ですが、この動作には、変身するため体内に埋め込まれたスイッチを作動させる、という重要な意味があります。
変身は自分の体を急激に変化させるので、改造人間といえども身体的負担はかなりのものです。それを物語っているのが変身所要時間です。
場面によっては若干の前後はありますが、ほぼ15秒前後、仮面ライダーBLACKと次作RXは、最長の25秒。
目の前に敵がいるにもかかわらず変身の動作があまりにもゆっくりすぎる気もしますが、これはしっかり時間をかけて体を変化させる準備を整えているからです。
うなるようなかけ声は、敵に対する怒りの現れの他に、変化に伴う苦痛、苦悶の表情と考えることができます。
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■平成仮面ライダーの変身は、ルーティンだった?
主人公は、ほとんどの場合一般人です。仮面ライダーになる素質は問われますが、変身はベルトの能力によっておこなわれるので、肉体を過度に改造する、といった身体的負担を感じさせる描写はほとんど見られません。
(例外として仮面ライダークウガなど、ベルトが身体に影響を及ぼすパターンあり)
昭和仮面ライダーとの決定的な違いは、場面によって変身時間が極端に変わる点にあります。
基本的な変身プロセスにかかる時間は昭和仮面ライダーよりも若干早いです。
しかし、「敵と戦いながらの変身」や「誰かと会話しながらの変身」のような「ながら変身」と、タメがまったく見られない「すぐ変身」が混在するため、体内のスイッチを作動させるなど、一定の時間が必要な「変身前の儀式」がありません。
平成仮面ライダーの変身ポーズは、一流のスポーツ選手がここいちばんの瞬間におこなう「ルーティン」と同じ役割、と見ることができます。 昨年、ラグビーW杯で大活躍された五郎丸選手も、重要なキック前に独特の動き(ルーティン)で集中力を高め、日本代表を勝利に導きました。
平成仮面ライダーの変身ポーズには、ベルトの力に頼らず、能動的に「ライダーとして戦う意思を極限まで高めるルーティン」の意味があるのです。
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■日常でも使える
ヒーローの変身とは、身体を変えて強大な力を手に入れることの他に、自らの心を強くする意味も含まれています。困難な状況、たとえば苦手な仕事や作業に取り組むときは、ヒーローにならって心のなかで
「変っ身!」
と唱えれば、やる気と勇気が湧いてくるので、試してみてはいかがでしょうか。
(文/モノブライト・出口博之)