元公務員が語る行政の内情…利用者がイラ立つワケに納得か
「公務員って仕事はラクで待遇もいいくせに、市民への対応は悪い…」
とブチ切れたことがある人もいるだろう。春には公的な手続きが増え、市役所などで公務員と関わることもあるだろうが、そのときに「公務員の内情」を知っておけばイラッとしないで済むかもしれない。
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■元公務員が語る「窓口での応対」
しらべぇ編集部では、公務員経験者に「窓口応対」の業務について話を聞いてみた。
「お金が絡む説明は、すぐに判断できず時間がかかる。余裕をもって行ってほしい。悩みの解消につながる支援制度を探すので、『要望』よりも『状況』を具体的に説明してほしい。健康保険や税金の控除の種類、起業の助成金などの有益な情報は伝えたいと思う」
「そもそも、コミュ力が微妙な人や内弁慶の人が多いかも。だって、採用試験が暗記中心だし…」
「リストラが滅多にないので、働く人と働かない人の差がひどい。もしやばい人にあたったときは、一旦撤収してリベンジすべし」
「窓口は『非正規』の人も多い。給料が安く契約期間も短いが、正職員より人あたりがよいケースもある。でも状況によっては、板挟みの場合も…」
このような事情があるらしいが、窓口利用者が怒りたくなる理由もわかるかも…。
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■公務員が抱える「組織の苦悩」
また組織の面で見たときには、公務員はこのような問題も感じているようだ。
「悪い部分の見直しに、内外の意見、法改正、予算などの調整に時間がかかってしまう。速やかに対応できず心苦しい」
「横並び意識が強い。外部からだけではなく、内部からのやっかみにもおびえていた」
「給料などの待遇は、組織によってかなり違う。小さい自治体で、サービス残業がすごい場合もある。逆に行政法人は、どさくさにまぎれて待遇がだいぶ良い組織もあって、ドン引きした」
話を聞くと、まともな人が苦労する実態もありそうだ。
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■社会人経験が増すと公務員になりたくなる…?
公務員にはこうした内情があるようだが、職業としての人気は高そうだ。しらべぇが「公務員になればよかった」と思う人の割合を調査したところ、男女の年代別では以下のような結果に。
働き盛りの年代を中心に、「公務員になれば…」と思う人が多いとわかる。社会のせちがらさを実感したときに、「公務員になっておけばよかった」と頭をよぎるのかもしれない。
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■コミュ力が高い人材も公務員を志望?
またコミュニケーション能力別の調査では、コミュ力がある人ほど「公務員になりたい」と思う傾向があるようだ。
最近は、国・自治体・行政法人などで社会人採用の枠が広がっている。コミュ力が高い人はどこの組織でも必要な存在なので、チャレンジしてみてもいいかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・大空美南)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年2月19日~2016年2月22日
対象:全国20代~60代の男女1,287名