同じ顔の六つ子は医学的にあり得るのか医師に聞いてみた

エンタメ

2016/03/07 07:00

(写真はテレビ東京『おそ松さん』HPのスクリーンショット)
(写真はテレビ東京『おそ松さん』HPのスクリーンショット)

テレビ東京系列で放送され、社会現象化しているアニメ『おそ松さん』

赤塚不二夫生誕80周年の記念として制作された本作品は、主人公の六つ子たちが大人になった十数年後が設定。人気声優たちが声を務めたこともあって、おそ松クラスタと呼ばれる熱狂的ファンも出現している。

ところで、この「顔が同じ六つ子」は医学的にあり得るのだろうか? 気になった記者は、和歌山県内で働く医師(20代・男性)に話を聞いてみた。

すると、「細胞学に精通した人間ではない人の意見だが…」という前置きのもと、以下のような意見をくれた。



 

■結論:あり得る(ただし条件つき)

「結論から言いますと、可能性はゼロではないと考えられます。


そもそも、人間の受精卵は細胞分裂の初期に分割されたときに同じように完全な個体になれるようになってます。周りによくいる一卵性双生児の双子ちゃんがその例です。


一卵性双生児は1つの受精卵が細胞分裂した際に、何らかの原因で完全な2つの細胞に分かれ、2人分の細胞になっていく訳です(基本的には受精卵は分裂しても1つの膜に包まれた状態でどんどん分裂するので2人にはなりません)。


だいたい8〜16細胞期までの受精卵が半分になっても、ちゃんとした個体にまで問題なく成長できるはずです。


たとえば、初めの全く分裂していない受精卵が完全な2つの細胞になって2人分にその2つの分裂した細胞がまた完全に分かれると4つ子に。そのうちの2つがさらに完全に別れれば一卵性六生児(仮名)ができてもおかしくはない訳です。


ただ受精卵の完全な分裂のしやすさというのはどうも遺伝的な部分も絡んでるっていう話もあるみたいです。


たとえば、日本では昔は『一卵性双生児が産まれると片方を神様に返す』などの考えがあったりとかで、人工的に淘汰されやすい対象であったと伝えられています。だから世界の人種と比べると日本人では一卵性双生児が産まれる確率が低い。


逆に人手が必要な国ではむしろ一卵性双生児は歓迎され、その子孫がどんどん反映しやすい環境にあったため、日本と比べて随分一卵性双生児が産まれる確率が高いと言われています。


こういうとこから考えても日本での一卵性六生児はほぼありえないにしても、確率の高い国の人ならありえるのかもしれません。まあ、それにしても一卵性六生児(仮名)はかなり確率の低いものになるかと」


同じ顔の六つ子は日本人ではほぼあり得ないという、おそ松クラスタにとっては素直に喜べない(?)結果になってしまった。

いや、逆に「二次元の中だけでいい」のだとしたら、悲しくないのかもしれないが…。

(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓