人も街もつなぐ!宮城県大崎市の「幸福の黄色いポスト」
宮城県大崎市にある「幸福の黄色いポスト」。このポストがさまざまな「幸せ」を運んできてくれているという話を、耳にしたことはあるだろうか?
画像をもっと見る
■県内外から多くの人が投函に
丸型ポストを黄色に塗ったその名も「幸福の黄色いポスト」。これは少子化や仙台市など市街地への人口流入で「若者が過疎化した地元を活性化しよう」という目的で設置された。
映画『幸せの黄色いハンカチ』からインスピレーションを受け誕生したのは、読者が想像されるとおりである。
普通のポストと同じように郵便を出すことができ、なんと県外からもこのポスト目当てに投函しにくる人も。「幸せを届ける」ポストと話題になり、年賀状や結婚式の招待状をここから出す人もいるのだとか。
ちなみに、このポストの隣にあるのは大正デモクラシーで民主主義を唱えた吉野作造の生家跡。じつは、この大崎市白川は吉野作造のふるさとでもある。
関連記事:ボクが守るにゃん!かわいい警備員が守る「ネコいちご」って?
■震災を乗り越え、人々の新たな輪をつなぐ
ポストができたのは2005年。その後、08年に起きた岩手・宮城内陸地震で震度6弱、11年の東日本大震災で震度6強というふたつの大地震に見舞われている。
そんな中、黄色いポストは倒れることなく激しい揺れにも耐え抜き、今日でも力強く立ち続けている。
関連記事:松坂牛・神戸牛の上だモ~!『仙台牛』が最高品質な理由って?
■そして生まれるあたたかい輪
大崎市の黄色いポストに端を発し、地域活性をめざして丸ポスト設置をしている地域が、今では全国各地に存在している。そのうちのひとつ、抹茶で有名な愛知県西尾市には「黄緑色の丸ポスト」がある。
@kimidoridmpds お誕生日おめでとうございます!今日で20歳ってことはタメですよ!!記念に今日まで温めておいた黄緑色のポストの画像を送ります!!! pic.twitter.com/nHDHvzWBa1
— 青色一号 (@baiook) 2015年2月15日
そんなつながりから、3.11震災後に西尾市から300通を超える励ましの手紙が、黄色いミニポストに入れて届けられたそう。黄色いポストは、人々の絆をつなぎ、人も街も元気にしてくれている。
(文/しらべぇ編集部・かずきち)