日本で最初の「体位」が歴史書に記録されているって本当?
日本最古の体位は?
日本最古の歴史書は、奈良時代に編纂された『日本書紀』。本書には、1万年以上前の「神代」から、奈良時代までの歴史が記録されている。
記述を読むと、はじめこの世は何もなく、混沌としていたとされる。そこに世界の中心となる国常立尊(クニノトコタチノミコト)が生まれると、次々に神々が生まれていくのだが、彼らは人の姿をしていなかった。
そんな中、初めて人の姿をした神として誕生したのが、伊弉諾尊(イザナギ)と伊弉冉尊(イザナミ)の夫婦だ。
彼らは世界を造ろうと虹の上に立ち、海に矛を突き刺して、その先から滴った海水が固まってできた島に降り立つ。そして国土や山や木々を造ろうとするのだ。
■国土を造る方法
では、どのように国土を造ったのだろうか? また、矛を海に突き刺したら良さそうなものだが、夫婦はそう考えなかった。せっかく男女として出現したのだから、性交により生み出そうとしたのだ。
もちろん、儀式は必要である。二人は島の真ん中にある柱を左右から周り、出会ったところで、「愛らしい乙女と出会えてうれしいな」「素敵な男性と出会えたわ」と褒めあった。
そして、「あなたの体はどうなっていますか?」「私には陰の元(めのはじめ)というところがありますわ」「僕には陽の元(おのはじめ)というところがあるので、それを合わせてみよう」と唱えてから交わり、大和や九州、四国などを生んだと書かれている。
私たちの住む日本が、性交の末に生まれたものだとはちょっと驚きだ。しかし、驚くのはその体位まではっきり書かれていることだ
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■日本最古の体位は?
日本書紀には、「一説ではこういわれているが、一説では」とさまざまな説が紹介されているが、体位が明記されているのもその中のひとつ。それによれば、二人は交わろうとしたが、やり方がわからなかった。
困っていると、セキレイが飛んできて交尾をしたので、真似をしたという。
鳥の交尾の通りにしたのだから、後背位だろう。あるいはもっとアクロバティックな体位だろうか?
それにしても、神様の体位を歴史書に記録してしまうとは。日本書紀の編纂者たちにバチがあたらなかったか心配だ。
(取材・文/しらべぇ編集部・上江洲規子)
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)