世界最大の豪華客船「ハーモニー・オブ・シーズ」がついに出港

2016/03/17 11:30


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(画像はF2のスクリーンショット)

「世界最大」という言葉に、我々はついときめいてしまう。先日、フランスの港町からまさにモンスターと言うべき世界最大の豪華客船が大海原に乗り出した。

その船の名は、『ハーモニー・オブ・シーズ』。人々からは「水上のマンション」と呼ばれている。


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■まさに「大洋の女王」

フランス西部の都市サン・ナゼール。ここは戦前から造船業で栄え、第二次世界大戦中には有名な「チャリオット作戦」の舞台になった。

3月10日、サン・ナゼール市民は一様に海を眺めていた。その先には玉座に佇む女王のような1隻の豪華客船。これが「ハーモニー・オブ・シーズ」だ。

全長362メートル、全高70メートル。排水量は227,700トンもあり、乗員乗客合わせて8000名を乗せることができる。

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(画像はF2のスクリーンショット)

このハーモニー・オブ・シーズはオアシス級客船の3番船だが、結果的に他の姉妹船よりも若干大きな船体になった。堂々たるそのシルエットは、まさに七つの海の覇者とも表現するべき威容である。


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■エッフェル塔を凌駕するそのサイズ

もっとも、「全長362メートル」と字面で書いただけではなかなか想像ができないだろう。そこで、他の有名な建造物と比べてみよう。

まずは20世紀初頭の伝説の客船『タイタニック』号との比較。タイタニックは当時の人々の度肝を抜いた巨大船として知られているが、それでも全長は269メートル。現代の目から見れば、決して大きいとは言えない。

次に総2階建て旅客機として知られるエアバスA380と比べてみよう。この巨人機を縦に並べた場合、5機分の全長でようやくハーモニー・オブ・シーズのそれに到達する。

最後は横に倒したエッフェル塔である。フランスのシンボルとも言える建造物だが、その高さは324メートルに過ぎない。


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■タダで乗れる豪華客船

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※画像はF2のスクリーンショット

ハーモニー・オブ・シーズは、現在試験航海に出ている。実際に客船として就航するのは今年5月からだという。

豪華客船というと一般市民にはまったく無縁のものというイメージがあるが、じつはそうではない。むしろ世界的に有名な船は、入港先の市民を対象に無料公開を行なうのが通例だ。

だから、超大型客船の世界一周航海は世界中の自治体首長が関心を向ける。ハーモニー・オブ・シーズの世界周遊はまだ未定だが、この船の雄大な姿を我が国で眺められる日はそう遠くないかもしれない。

(文/しらべぇ編集部・澤田真一

フランス取材
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