カンボジアの吉野家で謎の忍者キャラクター!?理由を聞いた

2016/03/24 10:00

日本国内の牛丼チェーン店で最大手と言える「吉野家」。海外にも出店しており、吉野家INTERNATIONALの公式サイトによると18エリアで650店舗を展開しているという。

アメリカへ進出してから30年、アジア進出から20年経ったなか、2013年11月にはカンボジアに1号店を出店。場所は世界遺産アンコールワット遺跡群で有名なシェムリアップだ。

吉野家

1号店のシェムリアップに続き、カンボジアで2号店目となったのは首都プノンペン。空の玄関口、プノンペン空港内だ。

吉野家

国際空港内の目立つところに立地しているので、降り立った人々の多くが目にするだろう。

吉野家
メニューは通常の牛丼からうどんやカレーなど。私は牛丼を注文しようとしたところ、カンボジア人の店員から「セットの方がいい」と言われ、セットを注文した。味噌汁がついた牛丼セットには、東南アジアでは珍しくないコーラも同席している。

吉野家

以前はタイ米が使われていたというプノンペン空港内の「吉野家」だが、いまはタイ米ではなくなっているよう。味はタイの「吉野家」よりも旨いかも。

牛丼を満喫し店をあとに使用としたその時、店のガラスに奇妙なキャラクターが描かれていることに気付き足を止めた。忍者である。

吉野家

吉野家のイメージキャラクターが忍者…。公式サイトを閲覧し確認してみると、イメージキャラクターとして登場しているのは、牛をモチーフにした「よっぴー」だった。ではこの忍者は何者なんだ…。

カンボジア人の従業員に英語で聞いてみた。

「What is his name?」

「Nan chan」

ナンちゃん? 「よっぴー」なら吉野家のネーミングをもじって名付けられたと分かるが、「ナンちゃん」っていうのは何が由来した名前なんだ!?

バンコクへ戻ってからも、このナンちゃんがずっと気になっていた。解決する方法はただ1つ。吉野家に問い合わせるしかない。吉野家ホールディングスお客様相談室へ問い合わせのメールを送信したところ、翌日に返事が届いた。
以下、一部を抜粋してご紹介しよう。

拝啓、早春の候ますますご健勝のほどお喜び申し上げます。
平素は吉野家に 格別なるご高配を頂き、誠にありがとうございます。
この度はカンボジア プノンペンの吉野家をご利用いただきましてありがとうございました。
さて早速ではございますが、お問合せをいただきましたカンボジアにおける キャラクターについてご回答させていただきます。
メールを頂きましたマスコットは、昨年よりカンボジア吉野家で使用しております。
日本の忍者をモチーフとしたもので、正式な名称はないと聞いております。
お聞きになられた名称は、従業員間での通称なのかもしれません。
またカンボジアをご訪問の機会などございましたら、弊社店舗をご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
今後とも、吉野家のご愛顧を賜ります様に、よろしくお願い申し上げます。
敬具

お客様相談室から届いたのは、くだらない質問の返答としては恐縮するほど丁寧なメールである。昨年からカンボジアで採用された忍者君には名が名付けられていないという。

日本といえば「忍者」「侍」といったイメージが海外では強く、カンボジアでのイメージキャラクターとして採用になったのだろうが、名前がないのはちょっと寂しい…。改めて忍者君を見てみると、彼の顔も心なしか寂しげに見えるのは筆者だけだろうか。

吉野家

(取材・文/しらべぇ海外支部・西尾康晴)

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