外国人を300人教える!東大阪「ラーメン屋育成ジム」のガチ指導に感動
毎年多くのラーメン店が開業し、それとほぼ同数のラーメン店が潰れていく…厳しい外食業界のなかでも、ラーメン店はトップクラスに閉店・開店の数が多い。
先日取材をさせて頂いた、東大阪市にある「ラーメン屋育成ジム」代表・宮島力彩さんのお話しによると、なんと新規開業のラーメン店が10年後に生き残っている可能性は、たったの7%なのだという。
ラーメン屋育成ジムとは、傾きかけた店や、新規にラーメン店を開きたいという人に指導を行い、ラーメンの勉強から開業までをサポートする会社だ。
よくあるラーメンの学校では複数の生徒に対して教師がひとりだが、ラーメン屋育成ジムはマンツーマンで指導をしてくれることで大人気! いままでに日本人以外でも300人以上の外国人に教えた実績があるとのこと。
ジムの内部を見せてもらうと、大きな寸胴から製麺機まで、ひととおりラーメンを作るのに必要な機材が揃っていた。
最近は無化調のラーメンを学びたい人が多いそうで、味以外にも要望があれば、その通りのラーメンを教えてくれるらしい。
記者が訪れた日にラーメンを学んでいたのは、岐阜県でラーメン屋を開業したいという男性。
だいたい1週間程度でレクチャーは終わり、当日は最終日なだけあって、希望する「とんこつベースの背脂ラーメン」と、「鶏の淡麗系ラーメン」を実際に作り味を確かめていた。
もちろんチャーシューは手作り。
鶏ガラなどの具材を一晩かけて煮込むと、ゼラチン質でぷるっぷるに固まるそうだ。
また、メンマも手作りの方法を教えてくれる。「メンマを手作りしているかで店がどれだけ自家製にこだわっているか分かる」とのこと。
両方作り味を見てみる男性。「鶏の淡麗系のほうが好みです」とコメント。
宮島さんが指導した人の国籍は南アフリカやヨーロッパなどかなり世界的だが、実際に外国人がここで学び日本で開業したラーメン店が東京と大阪でチェーン展開するなどの成功例も数多くあるという。
宮島さんいわく
「すべてを自家製でやるのは大変ですが、まずラーメンに使うものすべてを自分で作れるようになるのが大事です。
たとえば製麺を別の会社に頼むときにも加水率や使用する小麦粉の配分などを指示できるので、思い通りの味にすることが容易になります。
また、その地方でまだ流行っていないラーメンの先駆者になることも重要ですね。ただ焦って開業するよりは、しっかりとした店舗を運営できるようにしてからではないと絶対にダメです。
地方だと最初に来たお客さんをどれだけ満足させられるかに、そのお店が将来生き残れるかが懸かっています。
地方は都心と比べて圧倒的にリピーターの数が多いので、最初がダメだとそこで終わりになる可能性が高くなってしまうのです。」
と、味以外でも開業する際に心掛けたほうがいい内容などを詳しく語ってくれた。
美味しいラーメンを作る以外にも重要なことがたくさんあるラーメン店の経営。
開業を検討している人は、多くのラーメン店へ指導をした実績のある「ラーメン屋育成ジム」へ一度相談するのも良いかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)