子育てクイズ 辞書、図鑑、地図の上手な与え方
忙しいパパだからこそ、「自ら伸びて行く子」に育てることができるということもあるのです。
「ねぇ、パパ、スポンサーってどういう意味?」などと、子供から質問されたときにどんなリアクションをしますか?
①スポンサーとはね……と業界人ぶって説明してあげる
②うーん、難しいなぁ。辞書で調べてみようと辞書を取り出す
③そんなことどうでもいいの! とあしらう
忙しいとつい③をやっちゃう場合もあるかとは思いますが、あんまり良くないであろうことは誰でもわかりますよね。①はもっともポピュラーにあるんじゃないかと思います。「パパは何でも知っている」みたいにかっこつけたいですもんね。
でも、ここでは②を◯としたいと思います。
■調べる習慣を自然に身につける
国語辞典を居間においておけば、「ねぇ、パパ、スポンサーってどういう意味?」などと聞かれたとき、さっと答えを教えてしまう代わりに、いっしょに辞書で調べることができます。
そういうことを繰り返すうちに、知らない言葉は国語辞典で調べればいいんだという習慣が身に付きます。
同様に、たとえばリビングに地球儀をおいておけば、テレビ番組に映し出された外国の風景が、地球上のどのあたりの風景なのかを具体的に指し示すことができます。
フィリピン産のバナナを食べるとき、地球儀でフィリピンの場所を指し示せば、「このバナナはここから日本まで運ばれたんだね」などと具体的に話すことが可能になります。同様に、日本地図もほしいところです。
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■置く場所は
各種図鑑は子ども部屋ではなく、これまたテレビがあるリビングや家族団らんを過ごす場所におきましょう。たとえばテレビでセミの一生を紹介しているとき、昆虫図鑑でセミのページを開けばさらに知識は広がります。
たとえば食卓にサンマの塩焼きが出てきたとき、魚図鑑が近くにあれば、サンマがどの辺の海にいるのか、どういう生態の生き物なのか、家族の会話が膨らみます。
と、リビングやダイニングのまわりに図鑑や辞書や地図なんかをおいておくと、日常の素朴な疑問が学問への入り口になります。自学自習の習慣が身につきます。
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■ただし下心があるようでは逆効果
ただし無理矢理やらせたらダメです。子供は親の下心を見抜きます。下心が見え隠れすると、頭のいい子供ほど「その手には乗らないぞ」と警戒します。自ら興味をもつまで放っておくことが大事です。
とくに常に子どもの近くにいると「いつになったら興味を示してくれるかな」とつい焦ってしまいます。
その点、忙しいパパなら、買ってそのままリビングに置いておき、忘れていたら、いつの間にか子どもが勝手にやっていたということになり、ちょうどいいのです。
仕事が忙しくて子供とかかわる時間が足りないと嘆いているパパは多いと思いますが、忙しいパパだからこそ、「自ら伸びて行く子」に育てることができるということもあるのです。
※この記事は全国のFMラジオネットワークJFNの「OH! HAPPY MORNING」のコラボ企画です。記事の更新は隔週木曜日10:30am。記事更新の約10分前から、おおたとしまさがこのラジオで記事と同様の話をおしゃべりします。
(文/おおたとしまさ)