『野性爆弾』くっきーの時代はすでに来ている!?そう思う人は…
「コント中最後のボケをした後、1分間沈黙する」などの大胆不敵なネタを披露するボケのくっきー(旧川島邦裕)と、ツッコミのロッシーで結成されたお笑いコンビ野性爆弾。
とくに、くっきーが繰り出すボケは、個性が大事な芸能界の中でも逸脱し、もはや彼独自の領域に生息しているため、正真正銘「野生の爆弾」だと評されることも多い。
たとえば、番組の収録中やインタビュー中にフリスクを食べているのを指摘されると、「これ母の遺骨です」と説明する。また、人の絵を描いた際には、男を描くと何故か大きなオッパイが現れ、女を描くと何故かおっさん化する。
テレビ朝日の番組『アメトーーク!』のプロデューサー加地倫三氏は、番組内でコンビの実力を認めつつも「今のテレビ界にはハマる番組がない」と評し、一般アンケートでは「時代が追いついていない」という結果となった。
■6年経った今、アンケートをとると…
しかし、この回が放送されたのは2009年の8月のこと。6年もの歳月が流れると、流石にもう時代が追いついているのではないだろうか?
そこで、しらべぇ編集部では全国の男女1341名を対象に「野性爆弾くっきーの笑いが一般受けする時代は来るのか?」というアンケートを実施した。
その結果、時代が追いついているとか追いついていない以前に、くっきーを知らない人が7割もいるとわかった。全国区のゴールデン番組に出ることも多いのにそれほど知られていないのである。
次に「すでに来ている」と「そのうち来る」と答えた人の少なさ。ふたつを合計しても「永遠に来ない」と答えた人に及んでいない。やはり、6年経っても野生爆弾の時代は来ていないのだ。
関連記事:株初心者が東証の内部見学&エラい人にインタビュー!教えて「株の始め方」
■京都人からは絶望的な目が!?
彼の古巣の関西圏ならどうだろうか。
兵庫県は合計して20%近く希望的観測をしているが、京都府に至っては「すでに来ている」がまさかの0%。彼には京都人にとって許しがたい何かがあるのだろうか。
関連記事:ピンになってブレイク中!『とにかく明るい安村』から見えた「裸芸人」の世界
■彼の笑いを認識できる思考が現代人にないだけ!?
世間の人は、彼についてどう思っているのだろうか。意見を聞いてみた。
「彼の時代が来ているか来ていないかと言われたら、テレビに出ている時点で来ていると思う。だけどあまり面白いとは思わない」(32歳男性・千葉県)
「独特な絵を描いていたり面白いけど、女性目線からすると彼らの笑いが一般的になることは永遠に来ないと思う」(20歳女性・東京都)
前者に関しては、テレビに定期的に出演している時点で相当すごいというのは確かである。しかし、後者の「女性的には無理」というのは非常に辛辣な意見である。
では、野性爆弾の出身県である滋賀県民の意見はどうだろうか。
「あの人らの笑いは絶対オモロいし、もっとテレビで活躍してほしい。時代が追いついてないのではなく、インディアンがコロンブスの黒船を目にしているのに異形過ぎて認識できなかったという話と一緒。少なくとも俺の周りの滋賀県民は皆応援している。」(26歳男性・滋賀県)
どうやら地元民からは、支持の声も少なくないようだ。
じつは、くっきーは高校時代に、相方のロッシーは中学時代に生徒会長をしていた。学年ワースト1、2の成績だったふたりにも関わらずだ。これは、みんなから信頼されていたという証であろう。
また、ふたりはフットボールアワーの後藤と一緒に「盆地で1位」というバンド活動もしており、そこでのくっきーは非常に格好良い。
このようにじつは知られていない部分も多いが、芸人という仕事柄そんな良いエピソードが世間に知れ渡るよりは、好奇の目で見られているほうが良いのかもしれない。
(取材・文/しらべぇ編集部・野夢宇一貴)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年1月22日~2016年1月24日
対象:全国20代~60代の男女1341名