140年のロングセラー「あんパン」人気度は東高西低
コンビニやスーパーの菓子パン売り場は、品ぞろえの入れ替わりが激しい。
気に入ったパンを見つけても次の買い物ではもう見当たらず、「あれ、もうなくなってる!」とガッカリした経験がある人も多いのではないだろうか。
そんな菓子パン戦国時代にあって、定番として不動の地位を占めているのが「あんパン」だ。
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■140年のロングセラー
あんパンの歴史は、明治時代にさかのぼる。まだまだ一般的ではなかったパンに親しんでもらおうと、和菓子に近い製法で作った。
当初は売れなかったようだが、明治天皇への献上から「宮内庁御用達」に。お墨付きをもらって以降、人気に火がついたとされる。ちなみに4月4日には、記念日として「あんパンの日」が制定されている。
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■人気を支える高年齢層
しらべぇ編集部の調査によると、「あんパンが好きだ」という人の割合は45.0%。60代では過半数の57.0%が「好きだ」としているが、20代では35.9%にとどまる。
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■人気度「東高西低」か
都道府県別では、埼玉県・神奈川県で「好きだ」という人の割合が大きく、それぞれ55.8%・54.2%。割合が小さいのは京都府・兵庫県で、それぞれ29.0%・35.0%だった。
どうやら人気度は、「東高西低」の傾向にあるようだ。
なお、20年ほど前に埼玉県で発生した「トリカブト殺人事件」では、あんパンが小道具に使われている。
犯行の手口は、毒性が高いトリカブトを仕込んだあんパンを被害者に食べさせたというものだが、埼玉県民の「あんパン好き」を知って小道具に使った可能性がゼロではないと推理してみると興味深いところではある。
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■「ちょい足し」で別次元
そのまま食べるのが定番のあんパンは、「ちょい足し」でひと工夫すると別次元の味わいになる。たとえばマーガリンを塗って食べると、程よい塩気となめらかな舌触りの「塩系スイーツ」風に変化する。
薄皮系のあんパンなら、凍らせて食べるのも悪くない。シャーベット状になったあんこには、常温とはひと味違う味わいがある。
そのまま食べてもよし、手を加えてもよし。あんパンが持つ懐の深さもまた、140年のロングセラーとして愛されてきた理由のひとつかもしれない。
(文/しらべぇ編集部・上泉純)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年3月18日~2016年3月22日
対象:全国20代~60代の男女1352名